母親は中山道六十九次にある江戸から数えて二十六番目の宿場で有る芦田宿周辺の生まれであり、家の近くに地元では有名な笠取峠が有ります。峠沿いの松並み木は県の指定天然記念物となっており、賑わった当時の風情が感じられる私の好きな場所のひとつとなっております。
以前より叔父の三回忌による帰郷を予定しておりましたが、急に親戚の叔母が他界してしまい、ひと足はやく忌引を取って帰郷い致しました。小さい頃から親しくしていた叔母ちゃんだけに、色々な思い出を頂いた事を告別式で御礼申し上げた次第です。告別式が終わり火葬場に行って骨を拾いましたが、何度やっても身内が骨になるのは切ないモノでした。次に控えるは母方の叔父の法事です。出発は明日のお昼頃だったので、更級の山々に早生のキノコを取りに行きました。
雨が降っておらずキノコシーズンには少し早い時期ですが、今回は比較的に早い一本シメジやアミタケが狙いです。9月の山は気持ちが良く、勇んで入山致しましたが最初の場所は毒キノコも出ておらずスッカラカンでした。
今回は80歳の母とのキノコ取りです。なんとか良いモノを取って母を喜ばしたい一心で山神さまに参拝しました。参拝した樋知大神社は霊峰聖山麓に鎮座する古社であり、水神さまである弥都波能売命をお祀りしております。
樋知大神社の参道です。杉の巨木に囲まれて荘厳な神域なのです。
参拝を終えて次に向かった山に分け入ると、目の前にいきなり一本シメジの素晴らしいヤツが出ているてまは有りませんか!思わず声を上げて母を呼び、親子で大喜びです。
凛々しい容姿に感無量です。
所々に良い一本シメジが出てました!
3本まとめて自生している株もございます。
山神さまに導かれた此のポイントは大当たりでした。
一本シメジは柄がカチカチで硬いのが特徴です。少しでも柔らかいのは毒キノコなのです。
面白いように取れました。
正式な名称はウラベニホテイシメジです。
茹でて牛肉と炒めたら美味いのです。
この時期の更級では珍しい大収穫で合計15本の一本シメジと多くのアミタケが取れました。渓流釣りの魚もキノコ採りのキノコも全て山神さまからの授かりモノですので有難い事だと親子で感謝した次第です。週末に雨でも降れば更級のキノコも立派に育って地元の方々を喜こばせる事だと思います。また離れて暮らしている私としては、母とキノコ採りに行けた事も心から有難く思いました。