みすゞかる 信州の釣り人

体重0.14tの釣り師ですので目立つのが悩みです。 今までは写真を撮って釣行日誌としてましたが今後はブログとして趣味の歴史探索や刀剣も含めて綴ってみます。

更科のキノコ採り 6

更科のキノコ採りも、最終が近づいてまいりました。キノコが終わりますと、私にとりましては年間を通して山河に入る期間の終了となります。

昨晩も静岡から郷里まで車を走らせてまいりました。約2時間半の道のりとなります。明日の朝は母とのキノコ採りです。

朝方の6時半にアラームをセットして布団に入りました。疲れて泥の様に寝ておりましたら、予定より1時間半前に何故か叩き起こされました。

寝ぼけながら座った食卓には、山盛りの御飯と湯気が立っている味噌汁が有り、皿には山盛りの『おろ抜き大根』の味噌炒めと先週採りましたジコボの大根おろしが有りました。f:id:rcenci:20261101120416j:image

『おろ抜き大根』とは、蒔いた大根同士が密になり過ぎる事を防ぐ為に間引いた小さい大根の事です。大根は未だ小さく楊枝程です。若い大根葉の新芽を食べる感じとなります。

此の時期だけの味覚となり、ほろ苦い味に味噌が絶妙に合います。母もぺろっと食べており、朝から驚く程に気合い充分です。

山はいよいよ晩秋の様相を呈してまいりました。此の時期にはあれ程出てたジコボも少なく、晩秋キノコの時期となります。f:id:rcenci:20261101120435j:image

栗茸がございました。先週から栗茸が多く出て来て有難いです。f:id:rcenci:20261101120506j:image

所々に沢山出ております。全て干しますので来年のキノコ採りまで何回か栗茸ご飯を頂ける思います。f:id:rcenci:20261101120534j:image

晩秋キノコの代表格であるチャナメツムタケです。此方も沢山出ており、楽しませて貰いました。f:id:rcenci:20261101120549j:image

傘が開いたチャナメです。大きいモノが多く感じます。煮ますとナメコと同じ様になります。うどんや蕎麦、鍋物や煮物に最適です。f:id:rcenci:20261101120610j:image

まだジコボも群生しておりました。少ないと思っておりましたら結構大量に採れました。f:id:rcenci:20261101120642j:image

此の時期のジコボは虫が入っておらずに綺麗なモノが多いです。f:id:rcenci:20261101120656j:image

今日は少し変わったキノコが大量に採れました。キノコの世界には『モドキ』と名前が付くモノが多くございます。

『モドキ』とは分類上は違うのですが、姿形が酷似しているものを指します。此のキノコは本当に間違え易いので初心者の方は手を出さない方が無難なモノとなります。

此方はニガクリダケモドキです。一見毒キノコの『ニガクリタケ』にそっくりですかが、ニガクリタケは小さく、必ず前束生(そくせい)しております。ところが此のニガクリダケモドキは一本のみで出ている事も有るのです。f:id:rcenci:20261101120712j:image

裏はこんな感じです。栗茸より美味しいと言う友人もおります。子供の頃から食べているキノコですから分かりますが、パッと見ただけではニガクリタケそっくりです。f:id:rcenci:20261101120733j:image

此方もニガクリダケモドキです。ニガクリタケは猛毒ですが、ニガクリタケモドキは可食で有り、とっても美味しいのです。f:id:rcenci:20261101120751j:image

ヒダは硫黄色に薄紫色が混じります。柄は栗茸と全く同じです。f:id:rcenci:20261101120826j:image

母も喜んで採っておりました。f:id:rcenci:20261101120848j:image

天気は曇りから快晴に変化し、青空が覗いてまいりました。f:id:rcenci:20261101120912j:image

今週も多くの山の幸を頂きました。母と峠を幾つか超えて山神様へ御礼の参拝をしてまいりました。山神さまの裏山は此の辺り一帯の水源になっているブナ林です。

此の社殿名は郷里の英傑である佐久間像山先生が名付けられました。f:id:rcenci:20261101120956j:image

山神さまの境内に句碑が一つございます。詠み人知らずのようですが、今の心境にピッタリでしたので御案内させて頂きます。f:id:rcenci:20261101121024j:image

『  水音の 何時も身近や 秋の山  』

毎回此の句碑の前を通っており、内容も其のままの意味で理解しているつもりでしたが、何故か今日は妙に心に沁みてまいります。

山の精気を感じられない期間を過ごさなければならない事への寂寥感でしょうか。何時も感じる事のない感覚でした。

美しい更科の山々の紅葉を愛でながら母と家路につきました。f:id:rcenci:20261101121035j:image

更科のキノコ採り 5   渓友再参集

キノコ採りだけは御近所の親しい間柄でも内緒が多く、数年前までキノコ採りの連載は殆ど致しませんでした。f:id:rcenci:20261025083825j:image

私めが入山する更科の山々は冠着山の更科側と大田原地区周辺になります。昨年からキノコ採りを連載しておりますが、キッカケは郷里更科の地名が消えてしまっている事です。

千曲市の屋代遺跡群から発見された古代の木簡に記されていた『更科』の古名が合併により全て消え去っているのです。

郷里の屋代遺跡群からは木簡の他にも多くの出土品が発掘されました。写真は木製の蛇形祭祀具です。(写真は信濃毎日新聞さまより)f:id:rcenci:20261025084039j:image

拙いサラリーマンのブログでは有りますが、読者の皆さまに『更科』の地名を少しでも知って頂きたいと思い昨年から掲載しております。

反面、当地でキノコ採りをされる皆さまには情報を広げてしまい、大変申し訳ないと考えております。

話を今週のキノコ採りに戻しますが、今回は渓友が集まる週となりました。山は晩秋キノコの時期となりラストに近づいてまいりました。

今日は生憎の雨です。逆に雨だと山に入る人達が少なく好機なのです。

其れにしても今年はジコボ(ハナイグチ)が沢山出てます。普段の倍までは行きませんが近いモノがございます。f:id:rcenci:20261025084054j:image

今の時期は、こんな鼈甲飴の様なジコボでも虫が入っているモノは少ないのです。f:id:rcenci:20261025084117j:image

雨のおかげかも知れませんが、白ジコボ(シロヌメリイグチ)も未だ幼菌が出てます。f:id:rcenci:20261025084135j:image

大人の顔ほども有るジャンボジコボです。f:id:rcenci:20261025084005j:image

栗茸も沢山出ておりました。雨に濡れて艶々しております。f:id:rcenci:20261025084151j:image

採り頃の栗茸です。実に美味しそうです。f:id:rcenci:20261025084210j:image

チャナメツムタケです。更科では『地ナメコ』と言います。どうやって食べても美味しい名菌ですが、最近は数が少なくなりました。f:id:rcenci:20261025084234j:image

チャナメの軸には毛羽立ちが有り、傘には小さい鱗片が有るのが特徴となります。f:id:rcenci:20261025084246j:image

立派なムラサキシメジが大量に群生しておりました。土臭いと言われる方も多くいらっしゃいますが、炒めモノなどにすると全く気になりません。f:id:rcenci:20261025084303j:image

此の色は山ではかなり目立ちます。f:id:rcenci:20261025084315j:image

今日は栗茸が当たりです。f:id:rcenci:20261025084330j:image

持ち帰りますと、母が喜びますので頂いてまいりました。f:id:rcenci:20261025084350j:image

渓友達は遡行で足腰を鍛えておりますので流石に健脚です。今日は名古屋の先輩も参加されました。f:id:rcenci:20261025084504j:image

流石に標高 1,200m超えの中でズブ濡れのキノコ採りは身体が冷えます。濡れた手指も感覚も鈍くなってまいりましたので今日は此の辺りで止めに致しました。

現地から峠を越えて山神さまへ御礼の参拝をさせて頂きました。

寒いので、お昼は満場一致でラーメン屋に行く事になりました。我が贔屓にしている千曲市の大上海さんです。f:id:rcenci:20261025084525j:image

大上海さんの酸辣湯麺は絶品です。横浜中華街を始め、都内も含めて様々な店舗で酸辣湯麺を食しましたが、間違いなく此処がNo. 1です。f:id:rcenci:20261025084540j:image

スープはとっても具沢山です。細かいチャーシューや枝豆、沢山の椎茸や野菜が入り、ブーケガルニの様なセロリの香りがほのかに致します。f:id:rcenci:20261025084600j:image

大上海さんから車で1分の場所に日帰り温泉がございます。名前は万葉温泉と言います。熱湯好きな私は迷わず先輩方を此処に招きました。

単純硫黄泉の泉質は、疲労回復に持ってこいです。奥には私の好きな熱湯がございます。f:id:rcenci:20261025084658j:image

熱風呂に浸かりながら、出て来る話は専らキノコの話です。初参加の名古屋の大先輩も大満足されておられました。

今回も、孔子の論語にある『朋(とも)有り、遠方より来たる、また楽しからずや』のくだりが脳裏によぎりました。実に有難い事に感じた次第です。

更科のキノコ採り4    栗茸登場

キノコ採りも『晩秋キノコ』の時期となり佳境を迎えてまいりました。信州では標高の高い志賀高原辺りの紅葉が最盛期となっております。

先週の三連休の中日に妹夫婦と母を伴って志賀高原の蓮池(標高約1600m)の紅葉を見に行ってまいりました。f:id:rcenci:20261018061057j:image

高原の池に浮かぶ蓮の葉ですが、紅葉してパステルカラーになっております(笑)。f:id:rcenci:20261018061114j:image

紅葉は順次下界に降りてまいります。そして最後に唐松の美しい紅葉となり、真冬の雪景色を経て山は長いモノトーンの世界に変貌してしまいます。

話をキノコ採りに戻します。今週は大好きな栗茸が狙いです。昔の話ですが、我が妹は誕生日に食べたいモノを母から聞かれたら折に『干した栗茸の御飯が食べたい〜』と毎年話しておりました。

今週は母を連れて山に入りました。今回も確りジコボさんが出ており、有難い事に何箇所も群生しておりました。f:id:rcenci:20261018061131j:image

今日のジコボはトレー3杯の大収穫でした。f:id:rcenci:20261018061145j:image

ジコボ採り後に母には車で休んで貰い、私は少し傾斜のキツい場所に向かいました。狙いは毎年栗茸の出る場所です。

やはり今年も栗茸が出ておりました。嬉しい初物となります。f:id:rcenci:20261018061158j:image

栗茸は柄の部分が長く、広げると一株でこんな感じになります。個人的に栗茸は柄の部分が美味しいと思います。f:id:rcenci:20261018061212j:image

所々に出ております。f:id:rcenci:20261018061228j:image

見ただけで美味しい栗茸ご飯の香りが脳裏をよぎります。f:id:rcenci:20261018061322j:image

栗茸の小さい株です。f:id:rcenci:20261018061335j:image

右端の幼菌栗茸は確かに栗の色にそっくりですね。f:id:rcenci:20261018061349j:image

栗茸や香茸は旨味を引き出す為に籠で干すのですが、キノコは殆どが水分で有りまして、干しますとカサがグッと縮みます。大量のキノコも干しますと驚く程に少量になるのです。

子供の頃は『あんなに採ったのに、これだけになっちゃうの?』と母に話していたのを覚えております。

しかし、此の干し栗茸を温水で戻し、其の戻し汁まで使った炊き込み御飯は格別の味になるのです。

昨年食べた栗茸の炊き込み御飯です。風味を伝える事が出来ず、とても残念ですが『えも言われぬ』旨味に仕上がります。f:id:rcenci:20261018061403j:image

私にとりまして『栗茸ご飯』は正に郷里更科における秋の味覚となります。人によっては加熱時に僅かに栗の香りがすると表現される方もお見えです。

今週の目的は栗茸でした。収穫も大魚籠2杯ほど授かり、すっかり満足させて頂きました。後は恒例の山神さまへの参拝です。キノコ採りを行った大田原地区周辺からは小一時間程です。

山神さまの本殿の奥には、水神さまの神池が有りますが、其の石垣の際にイワナが居りました。神池に住むイワナは特別な存在に感じます。f:id:rcenci:20261018061417j:image

7寸程のイワナですが、此の小沢では最大サイズです。良い子孫を残して今後も累代に渡り、神池を護って欲しくエールを送った次第です。

自宅に戻り、栗茸は流水で洗い流して干し籠に入れました。秋の乾燥した気候で約1カ月程干す予定です。

ジコボは下拵えした後に塩蔵用と直ぐに食べるモノとに分けました。直ぐに食べる分は近所の高齢者宅にお裾分け致しました。近所の諸先輩方は若い頃から色々可愛がって貰った皆様です。

残った分を味噌汁の具にして、残りは『ブタジコボ』に致しました。豚バラと茄子を炒めて塩胡椒で味付けし、ジコボを入れて白ワインで炒め煮し、水分が少なくなったら完成のシンプルな料理です。f:id:rcenci:20261018061442j:image

ジコボと豚バラの旨味をタップリと茄子か吸収しており、ジコボのトロみと相まって美味しく頂けます。

今宵の肴にさせて致く予定でしたが、母と妹夫婦が昼ご飯の折にペロっと食べてしまいました。其れもまた嬉しからずやです。

更科のキノコ採り3   渓友参集

今週は渓友会の仲間が更科に参集致しました。1人は加賀国、1人は越後国、1人は武蔵国からです。

道中にアケビが沢山出てました。f:id:rcenci:20261011110410j:image

長年数々の渓を共にした気心知れた渓友達です。宿も押さえて有り、本日は存分にキノコ採りをさせて頂く予定となっております。

山ではウチワカエデも色付いております。渓の禁漁から冬までは何時もアッと言う間に感じます。f:id:rcenci:20261011110440j:image

可愛いジコボさんが沢山出ておりました。写真は採り時のジコボ3兄弟です。f:id:rcenci:20261011110505j:image

今年やっと出会えた香茸(こうたけ)です。地元では幻のキノコと言われております。f:id:rcenci:20261011110524j:image

見ためは少しグロテスクですが、乾燥させて香茸ご飯に致しますと、最高に美味しいキノコなのです。今回は全部で5本の収穫でした。f:id:rcenci:20261011110552j:image

香茸の裏側はボロ雑巾の様です。f:id:rcenci:20261011110618j:image

ハナビラタケさんにも御出まし頂きました。個人的には中華上湯(シャンタン)と胡麻油を入れてスープで頂くのが好きです。f:id:rcenci:20261011110646j:image

昨年の香茸を乾燥させておき、今年の夏に香茸ご飯にしたものです。キノコ汁は塩蔵ジコボを戻したものとなります。f:id:rcenci:20261011110727j:image

ジコボも本格的に出てまいりました。f:id:rcenci:20261011110745j:image

今回はジコボだけでトレー4箱の大量です。感の鋭い4人の渓流釣り師が居りますと流石に違います。f:id:rcenci:20261011110809j:image

山中では常にキノコ鑑定です。鑑定と申しましても、小生の知っている種別はせいぜい20種程ですので毎年勉強です。f:id:rcenci:20261011110835j:image

重くなった魚籠を空にする為、車まで何回も往復し、流石に疲れてまいりました。標高の高い場所は未だ早稲(わせ)のジコボですから虫も居らず美味しそうです。f:id:rcenci:20261011110906j:image

本日はアミハナイグチも沢山採れました。傘の表面はベルベットの様な質感です。f:id:rcenci:20261011110950j:image

アミハナチグチの裏側は特徴的です。此のキノコはカラマツと共生するキノコでして、癖がなくて美味しいキノコです。f:id:rcenci:20261011111011j:image

良い状態のウラベニホテイシメジです。f:id:rcenci:20261011111052j:image

状態の良いウラベニさんは全部でこれだけてした。f:id:rcenci:20261011114539j:image

キノコ採りを11時には終了し、小一時間かけて山神さまに御礼に向かいました。これでキノコ採りの全行程終了です。f:id:rcenci:20261011114605j:image

記念撮影させて頂きました。f:id:rcenci:20261011114842j:image

渓友達には更科名物を食べて貰おうと考え、老舗粉屋の滝沢製粉所さまが運営されている『一松亭』に向かいました。

地元の蕎麦屋は比較的に小規模店舗が多いなかで、一松亭さんは珍しい本格蕎麦屋さんの大店なのです。

確か私が10歳前後の時に国道沿いに店を構えられたと思います。其の折に家族で来たので良く覚えております。

北信濃名物の『おしぼり蕎麦』です。ネズミ大根の搾り汁に信州味噌とネギとカツオ節を交えたツユで頂きます。小生に取りましては郷里の味になります。f:id:rcenci:20261011114903j:image

更に更科と言えば、何と言っても『更科蕎麦』です。外皮を除いた蕎麦の実を使った贅沢な蕎麦になります。鼻腔まで通り抜ける蕎麦の香りが特徴です。f:id:rcenci:20261011114925j:image

其の後、渓友達には、我が実家で休んで貰いました。毎年の事ですが、皆さん郷土の手土産を持参して頂き、母も恐縮しておりました。   

少し観光させて頂きました。写真は更科を一望出来る長楽寺の巨岩です。f:id:rcenci:20261011114946j:image

有難い事に、本日は晴天にも恵まれ、良いキノコ採り日和になった事を我が氏神さまに感謝した次第です。

宿では地酒を酌み交わしながら更科の夜は静かに更けて行きました。

更科のキノコ採り2    嬉しい収穫

ジコボが良い感じで出ていると思い込み、今週も駿河から遥々更科まで車を走らせてまいりました。

足腰も弱り、更に忘れっぽくなって来た母に対し、妹からも『お兄ちゃん、無理ない程度にキノコ採りに連れてってあげて』と言われている事も更科に向かう理由となっております。

母は急な傾斜の登坂は無理と致しましても、郷里の山々は、なだらかな場所にジコボやアミタケが普通に有りますので助かっております。f:id:rcenci:20261004050114j:image

しかし、本音とところは自らが好きな山々に入りたいだけかも知れません(笑)。其れに何と言いましてもキノコ料理は美味しいのです。

車から10歩の場所にジコボが出ております。f:id:rcenci:20261004050132j:image

あまり虫が入っていないようです。f:id:rcenci:20261004050145j:image

シロジコボ(シロヌメリイグチ)も傘が開く前の幼菌がニョキニョキ生えておりました。母は大喜びです。f:id:rcenci:20261004050201j:image

1時間半ほど周囲のキノコを採った後に、母手製のお弁当を車中で頂きました。そして此処からは母を車中に待機させ、少し深い山への第二ラウンドです。

少し早いのですが、何年か前に良い思いをした場所に入りました。狙いは釈迦シメジと言う大株のキノコです。キノコ採りをされない方には聞き慣れない名だと思います。

釈迦シメジの由来は、お釈迦さまの螺髪(らほつ)と言うヘアースタイルからとなります。f:id:rcenci:20261004050219j:image

人気のキノコでして、地元のファンも多く狙っております。しかし他県への出稼ぎ組の小生は、完璧なタイミングには滅多に遭遇致しません。

急な薮を登り30分ほどで目的の場所に到着致しました。ところが、周囲に気配は有りません。『やっぱり今年もダメか』と諦めていた時に右の斜面に釈迦シメジを発見致しました。

思わず『山神さま、有難うございます〜!』と大声を発してしまいました。f:id:rcenci:20261004050236j:image

まだ傘が開く前ですが、美味しそうな釈迦シメジさんです。しばらく見惚れておりました。f:id:rcenci:20261004050251j:image

フっと我にかえり、辺りを見回しますと、何と他にも8株出ております。いっぺんに9株(後の計測で重量7.9キロ)の釈迦シメジは人生初です。情け無い話しですが、膝が震えているのが分かりました。

実に美味しそうです。f:id:rcenci:20261004050306j:image

食べ頃です。f:id:rcenci:20261004050320j:image

魚籠には3つが限界でした。f:id:rcenci:20261004050333j:image

よくぞ残っていたなと思います。f:id:rcenci:20261004050347j:image

画像はキリが無いので此の辺りでやめておきます。f:id:rcenci:20261004050401j:image

今日は大収穫となりました。根曲竹で編まれた大キノコ魚籠では足りず、母を休ませる為に持参している小型ビニールシートに包みました。

車に戻りますと、寝ていた母も見るやいなや『凄い〜』と驚いておりました。

此のキノコは癖が無く旨味が有る美味しいキノコでして、吸い物や味噌汁は勿論ですが、クリーム煮やパスタ、天ぷらの他、定番のシメジご飯など如何なる料理にも合う名菌なのです。

もう今日は此の後に及びまして、他のキノコまで採りますと、バチが当たりそうだと考えてキノコ採りを中止致しました。

山神さまに御礼申し上げて実家に戻りました。となりの長野市に居る妹と義弟に実家に来る様に連絡致しました。f:id:rcenci:20261004050418j:image

実家に戻り、直ぐに下拵えを済ませていると、妹夫婦がまいりました。

母と妹が、和食好きの私と義弟の為に釈迦シメジご飯と吸い物の他に釈迦シメジのかき揚げを作ると張り切っております。

其れを聞きまして呑兵衛の私は今晩の酒器を選びました。お気に入りの丹波焼信水窯の赤土部酒器揃いを使う事に致しました。今から夕飯が今から楽しみです。f:id:rcenci:20261004050442j:image

私は金曜日の夜からの寝不足と、心地よい山歩きの疲れがまいりまして、昼風呂の後は夕方まで仮眠を取るつもりでおります。

気恥ずかしい表現となりますが、自分を取り巻く環境が何と過分な状況かと感じました。更科の山神さまと家族と会社に感謝した次第です。

更科のキノコ採り

渓流シーズンも終わりまして、此れから束の間のキノコ採りの季節となります。キノコは郷里の山々の恵みですので毎年楽しみにしている次第です。

キノコの採れる場所だけは極秘なのです。何故なら1人に話すと次から次へと広まって行き、やがては大事な地中のシロ(菌糸塊)が滅亡してしまうからなのです。

私めのキノコ採りは全て母からの直伝となります。渓流釣りは父からです。ついでに申し上げますと、刀剣は祖父と父と叔父、陶磁器と日本画は祖母と母でした。

全て身内から教えて貰った事になりますね。今から思うと本当に感謝しております。

林道の傍に彼岸花か咲いておりいました。ある意味コレが合図になっております。f:id:rcenci:20260926213652j:image

キノコは夏でも採れますが、釣りの折に少しでもキノコ採りを致しますと、釣りどころではなくなってしまう為、両立は以前から無理なのです。

本日の狙いは一本シメジと赤ヤマドリダケです。あと、ジコボの幼菌も美味しいので少し採りたいと考えておりました。

一本シメジが狙い通り出ておりました。正式名はウラベニホテイシメジと言います。間違え易い毒のクサウラベニタケがございますので注意が必要です。f:id:rcenci:20260926213717j:image

今年もまとまって20本ほど出ておりました。大きいキノコなので直ぐに魚籠がいっぱいになります。一旦車に戻り大きな農業用トレイに移しました。f:id:rcenci:20260926213736j:image

ウラベニホテイシメジの名前の通り、ヒダの色に淡い紅色が出ております。f:id:rcenci:20260926213751j:image

独特の苦味が有りますが、お肉と炒めたり、天ぷらに致しますと、苦味が旨みに変化して美味しく頂けます。

尾根を進みますと、何やら失敗したオムレツをフライパンで焦がしたようなモノが有りました。

此方ですが、赤ヤマドリダケの老菌でした。同じ仲間でヤマドリダケモドキがございますが、イタリア料理のポルチーニパスタなどに使うキノコになります。f:id:rcenci:20260926213813j:image

結構人が入っているらしく、良い状態のアカヤマドリダケは1本しか見つかりませんでした。明日の朝食の折にバター醤油炒めで頂きます。f:id:rcenci:20260926213831j:image

今度はジコボの山に入りました。此の周辺は私が一番得意としている秘蔵の場所です。子供の頃から何度も来ている場所なのです。

未だ小さいのですが、ジコボが出始めておりました。f:id:rcenci:20260926213851j:image

本当に小さい幼菌です。f:id:rcenci:20260926213904j:image

ジコボの嫌いな信州人は居ないのてはないかと思われるくらい、地元では人気がございます。f:id:rcenci:20260926213921j:image

食べ頃サイズのジコボです。此れが本格的に出てまいりますと、極めて忙しくなってまいります。f:id:rcenci:20260926213939j:image

白ジコボも沢山出ておりました。採りましてから時間が経過すると見た目は悪くなりますが、ジコボ同様に美味しいキノコです。f:id:rcenci:20260926213953j:image

一段落付きまして、小1時間ほど離れた場所にある氏神さまへ御挨拶の参拝をする為に伺いました。f:id:rcenci:20260926214011j:image

母親も足腰の運動の為にキノコ採りに連れ添っております。若い頃から歩き回った山々なので、其の知識たるや今でも驚く様なシーンかございます。f:id:rcenci:20260926214026j:image

私の母は熊避けの鈴を嫌います。理由は鈴の音が邪魔になって山中の異音に気付かないから....と話しておりました。通常は耳が遠いのに不思議な事を言います。

鳥の声や虫の声等は危険な野生動物の接近を知らせてくれるらしいです。どんな『知らせ』なのか聞いても、言葉では言い現せないと話しております。

特に笹薮の音は重要らしいですが、私には余程大きな音でないと聞き分けられません。母には特別の感覚が有るのだろうと考えております。f:id:rcenci:20260926214108j:image

林道から望む善光寺平の景色です。少し下方の長野市にて千曲川と上高地から流れ降る犀川が合流して信濃川となります。f:id:rcenci:20260926214127j:image

今日の授かりモノを一部下拵え致しました。夕食は母と妹の合作キノコうどんとの事です。義弟と二人での晩酌用にジコボの酢醤油漬けと、一本シメジの天ぷらも作ってくれるとの事でしたので、今から楽しみです。f:id:rcenci:20260926214139j:image

晩酌の為に常滑焼の粉引酒器揃いを用意致しました。温燗でやろうと思っております。f:id:rcenci:20260926214151j:image

義弟には信楽焼の酒器揃いで楽しんで貰う予定です。f:id:rcenci:20260926214205j:image

一本シメジの天ぷらを仏壇に供え、ご先祖さまにも初物を味わって貰おうと思います。勿論ですが日本酒も共に御供えするつもりでございます。

木曽川釣行 尺モノ5本

9月の最終の土曜日は、予定が入っておりまして、今回が今期の最終釣行となりました。渓流シーズンは正に『光陰矢の如し』です。

渓友が撮影した木曽駒の美しい朝景色です。今回は会の精鋭が5名参加致しました。f:id:rcenci:20260920201010j:image

土曜日は狙った王滝川水系の河川に入る事が出来ました。先週を思うと有難い事です。f:id:rcenci:20260920201043j:image

水嵩が下がったとは言え、かなりの増水でした。アマゴを狙って深瀬のカケ上りを流しましたら、いきなり34cmの雄イワナが釣れてまいりました。

次の落ち込みでは雌の尺イワナが釣れてまいりました。2匹を釣りあげて2匹とも尺モノなんて今まで経験がございません。自分でも驚きました。

此の2匹です。f:id:rcenci:20260920201112j:image

秋らしい鼻曲がり雄イワナです。

上流に遡行している途中、大岩の上に日本の固有種であるジムグリさんが居りました。

 

無毒の愛らしい蛇さんです。久しぶりに御会い致しました。信濃国一宮である諏訪大社の古代神は『ソソウ神』と言う蛇神さまです。良い事が起きそうな感じでございました。

続いて本命の滝壺を攻めました。此処でも立派な雄の尺上イワナと良型アマゴが出迎えてくれました。

美しいアマゴさんです。f:id:rcenci:20260920201252j:image

前述の2匹の尺イワナと合わせ、合計3匹の尺モノとなり、もう大満足でした。

周囲の美しい美渓が、やっと目に入ってくる余裕が出来ました。不思議に釣れないと周囲の景色など目に入らず、次にサッサと移動してしまいます。

待ち合わせ時刻には未だ時間が有り、遡上モノが集まる深みに移動致しました。有難い事に先行者も居らず、早速メインポイントに投餌出来ました。

何と此処でも尺イワナが愛竿を豪快に絞ってくれたのです。木曽川は本当に凄い釣り場だと改めて感じ入った次第です。

普段はもう蕎麦でも手繰っている時刻なのですが、今日は何故か気合い充分でして、仲間に連絡し、待ち合わせ時刻を伸ばして次のポイントに向かいました。

ポイントに到着致しましたら、先行者が釣りを終えて釣具の片付けをされておられました。挨拶を交わして釣果を伺いますと、8寸アマゴが釣れたが、もっと大きいな魚に糸を切られたとの事でした。

現地は王滝川支流の遡上モノが集まる堰堤です。釣り逃した大物は暫く餌を追いませんが、秋だけは再度食ってくる場合がございます。更に増水している分だけ警戒心も薄れていると思われました。

名古屋から来たと言う先行者に別れを告げて、急いで入渓致しました。ただ、授かりモノは既に充分頂いておりますので、魚籠を持たない釣りです。

仕掛けが戻り波を捉えた瞬間に押さえ込む様なアタリが有りました。反射的に合わせますと、強烈な暴れっぷり後、何とかタモに収まりました。9寸タモのタモ枠を遥かに超えた雄の尺上アマゴです。

元気な状態で御帰り頂く為、なるべく手を触れずに撮影致しました。本日は向こう1年分の幸運を全て使い切ってしまった感がございます。

釣りの後は皆で氏神さまの南宮神社に参拝し、今シーズンの御礼を奏上致しました。f:id:rcenci:20260920201457j:image

参拝後にフッと空を見上げてますと、青空には龍神さまの様な雲が立ち上がっており、改めて手を合わせた次第です。f:id:rcenci:20260920201511j:image

私は高校生の折に初めて父に木曽へ釣りに連れて行って貰いました。17歳から現在の56歳に至る迄の39年間におきまして、木曽へ釣行しなかった年は一度も有りません。

本当に長くお世話になっております。もう第二の故郷と思っているくらいなのです。感謝と一抹の寂しさを感じながら木曽路を後に致しました。