みすゞかる 信州の釣り人

体重0.14tの釣り師ですので目立つのが悩みです。 今までは写真を撮って釣行日誌としてましたが今後はブログとして趣味の歴史探索や刀剣も含めて綴ってみます。

去りゆく日

会社に勤務している者としての宿命に『転勤』がございます。其の転勤が今回は何時もより短い期間で突然にやってまいりました。社命により三重県松阪市への赴任です! 先週は松阪の営業所で前任の所長と引き継ぎを行っておりました。土曜日夜半に近鉄と新幹線を乗り継いで帰宅し、引っ越しの準備を日曜日のみで完結して今週は日本橋で後任との引き継ぎでした。

勤務期間1年と半年でしたが朝ごはんは決まって此処でした。
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引き継ぎ初日は日本橋から伊豆大島です。写真は東海汽船のジェット汽船の船内です。
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東海汽船のhome pageより
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2日目からも重要なお客さま中心に引き継ぎ業務を行いました。引き継ぎ期間は短いのですが、義理を欠く事だけは絶対にする訳にはまいりません。

金曜日最終日は青森県弘前市のお客様への訪問です。新青森で新幹線を降り、更に1時間ほど奥羽本線に乗りました。お客さまと食事をご一緒してトンボ帰りです。
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お店に戻ると管理職一同と社員の皆が待っていてくれました。一緒のタイミングで移動となった女性の主任も来てくれました。

緊急事態宣言が解消されても酒宴を伴う送別会は相変わらず禁止です。しかし皆から心のこもった送別の言葉や記念品を頂きました。一人ひとりに強い結びを着きを感じていた営業所だったので今回は本当に辛い別れでした。

次席には本当に苦労かけました。
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筆頭課長は思い出深い事ばかりです。
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親孝行な女性社員です。
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最後に管理職一同で記念写真を撮影して貰いました。此の一枚は私にとって一生の宝物です。
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最後に皆様に挨拶した時は不覚にも咽せました。『我が家族に幸あれ』と心に念じた次第です。違う部署の皆様にも見送られて営業所を後に致しました。土曜日には新しい家族が待つ松阪へ旅立ちます。

千曲川イワナ釣り 最終釣行とキノコ採り

2021年の最終釣行は更科の実家に帰る事と合わせて千曲川水系となりました。実はしばらく更科に帰れなくなる事もあって、母の顔を見ておきたいと思ったからです。

山はヨツヅミが映えます。霜が降る頃に食べると甘酸っぱくて口を尖らせた思い出がございます。
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早いもので山はすっかり秋の気配となっておりました。漆の葉や山葡萄の葉が我先にと赤く紅葉して艶やかさを競っております。今回目指す川は天然イワナの渓でしたので、現地に到着すると空気が凛としておりました。小一時間で千曲川イワナらしい美しい魚が餌を追ってくれました。綺麗な魚で今期を締め括れた事を竜神様に感謝致しました。

魚はすっかり秋の魚体です。
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お土産イワナも用意できたので、更科へ向けて出発です。道中にお諏訪さまを祀る神社が有りましたので、お詣りをさせてる頂きました。今期も無事にシーズンオフを迎えられた事に対して御礼申し上げた次第です。小腹が減ったので神社の駐車スペースをお借りして、下の娘が作ってくれた弁当を頂きました。

かやくご飯野お握りと卵焼きでした。
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腹ごしらえも済みましたので更科までの道を快調に進んでいると、全ての景色に思いが馳せてまいります。五郎兵衛新田の美味しいお米、望月町の美しい田園風景など初秋の信州は本当に美しい場所だと改めて感じ入りました。

道路が空いていたので9時頃には更科の実家に到着しました。母にイワナを渡したり、アレやコレやと話しているうちに、元気そうな母を見て安心したのか分かりませんが、昼まで寝てしまいました。目が覚めたら『ご飯だよ』との事だったのだので、お昼ご飯を食べながら釣りに行った山にベニテングタケが沢山生えていた事を話すと、元々キノコ採りが大好きな母が山に行ってみたいと言い出しました。それならと支度をして2人で山に向かいました。実績のある場所から入山すると目当てのジコボが出てました。コレは比較的早く採れるキノコです。

正式にはハナイグチと言い、美味しいキノコです。
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結構出てます。
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母親は山に入ると別人です。その早い動きはウサギの様で、とても80歳手前には思えない健脚です。 

一通り採ってから違う山に行く事に致しました。途中で樋知大神社(ひじりだいじんじゃ)と言う山頂近くの氏神様に寄り、ジゴボの御礼とクマさんに会わない様にと祈願しました(笑)。此の神社は地元でも知る人ぞ知るパワースポットです。

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参道には杉の大木が並んでます。
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直径3m以上ある御神木です。
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鎮守の森は太古からの橅林です。
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参拝を終えて違うポイントから入山すると、何と見事な一本シメジが沢山採れました。

匂い松茸味しめじと言われる美味しいキノコです。
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高さは25cmも有る立派なキノコです。
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母は立派なシメジを採ってご機嫌です! ところがコレだけでは無かったのです。大木の裏に回ってみたら更科の山では滅多にお目にかかれない『白舞茸』が有りました! 通常の舞茸と比べたら香りは少し落ちますが、それでも芳しい香りかま鼻腔を突き抜けます。

ヘルメットくらいの大きさです。
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氏神さまが母と私に最高の山の恵みを与えてくれたのだと感じました。有り難くて社の方角に向かって心から拝礼致しました。母はとにかく大喜びで助手席に座り色々な山の話を私にしてくれました。御祭神の武水分命は水を司る神様で渓流師にとっても水神様として崇められております。その日の晩御飯には、母親手作りの白舞茸の天ぷらとジゴボの饂飩が出てまいりました。舞茸の香りと歯応えが絶品で、ついつい地酒を飲み過ぎてしまった更科の夜となった次第です。

木曽川 ヒレ丸イワナ襲来後の尺一寸

今週は台風が来てましたので諦めておりましたが、不思議ない事に直前でルートが変わったのです。月曜日から天気予報を携帯に穴が開くらい見ておりましたが、此のくらいの雨なら大丈夫だろ〜と思って勇んで出発致しました。

黄金色の稲が広がって美しい光景です。
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朝一番で狙った本流に入りましたが、見事な迄のノーヒットでしたので野上川と言う支流に入りました。20cmくらいの綺麗で美味しい魚を今晩の酒の肴にする事が狙いです。ところが成魚放流でもあったのでしょうか? 胸ビレが無くて尾ビレが丸い魚ばかりのオンパレードです。好みにもよる事ですが、私は自然を頂いている気がしないのでリリースしております。しかし其の釣れっぷりが半端じゃありません! 型も良くて入れ食い状態なのです。

あっと言う間にミミズが終わってしまいましたので、車に予備のミミズを取りに行きました。釣り上げだ全ての魚がヒレ丸なので、私のビクは空っぽのままです。また戻るか否かで少し考えましたが、もう少し上の高い堰堤を攻めてみる事にしました。
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目当ての高い堰堤は夜半からの雨で結構な水量でしたので、少し重いオモリを付けて戻り波に入れました。すると『グ〜』と引き込む大物のアタリです! 針掛かりした後は物凄いスピードで暴れ回っておりましたのでアマゴかな? と思いましたが、浮いて来た魚は大きい顎のしゃくれた天然の雄イワナです。慎重に寄せてタモ入れ致しました。さっきまでのヒレ丸君とは全く違う容姿で野生を感じます。

木曽の秋イワナに相応しい風貌でした。
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昆布でしめてお刺身で頂きます。
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落ち口の肩で美味しろうなアマゴが釣れてくれました。
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今度は瀬で同型のアマゴです。
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此処でアクシデントが起こりました! もう一つ上の堰堤に行こうとした時、不覚にもバランスを崩して水中の沈み岩にフライングエルボーをかましてしまいました。何時もの事ですが岩には勝てません! 肘を強かに打って木曽の清らかな水流を左半身で体験させて頂いている時に、餌箱の蓋が開いて残りのミミズがドンブラコッコと流れて行ってしまったのです。やっと調子が出て来たので残念でしたが納竿と致しました。

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良いイワナを釣らせて頂いた御礼をしようと南宮神社に向かいました。以前の参拝時にお会いした氏子の方が、本殿を柿渋で塗ると言っておりました。どうやら其れが完成した様であり、実に見事な色合いとなっておりました。作法通りに心を込めて参拝させて頂きました。何時も思う事ですが、神域は小雨の時が特に美しく清やかに感じます。

鳥居も立派な鳥居に変わっております。
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トイレも白木でリニューアルされてました。綺麗過ぎてトイレには見えません!
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男子トイレの表示は義仲公でしょうか。
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だとしたらコレは巴御前ですね!
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魚の処理を済ませて権兵衛峠の広いパーキングに車を止め、下の娘が作ってくれたお弁当を車中で頂きました。その後は何時も通りに眠気に襲われ、2時間半ほど仮眠をとりました。少し前は車中で寝ていると、冷房をかけているにも関わらず大汗をかいておりましたが、昨今は涼しくて熟睡度もアップしております。目が覚めて車外に出て一服していると、山々は秋湿りの雨でモヤが立ち込め、とても幻想的な光景である事に気が付きました。余りの清けやかさに深く深呼吸をして木曽を後に致しました。

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木曽川 初秋のイワナ釣り

先週は諸事情があって釣りに行けませんでしたが、今週は満を辞しての釣行です。今年は気のせいか肌寒くなるのが少し例年より早い気が致します。木曽の渓魚の皆様も鮭科の本能に従って団体様一向で遡上してくれていると勝手に思い込んでの出発でした。

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現地に着いてみると本流は大分濁りが取れたとはいえ、上流にダムが有る川特有の濁りです。何となくですが、濁りは見飽きたので今回は上流部の大支流である笹川に向かいました。物凄い工事をしていたのが記憶に新しいのですが、ダメもとで向かいました。この川に入る釣り人の殆どが堰堤狙いですが、私は瀬釣りが好きなので、良い瀬を探して右往左往していると、お誂え向きの瀬がありましたので本日は此処を釣る事と致しました。この川は経験的に『ヘチ』に良型魚が着いてます。根がかり覚悟で岸際に仕掛けを送り込む様に流すと、流し終わりで『ユラッ』とデカイのが姿を見せてから元の位置に戻って行きました! 

其れにしてもデカイ奴でした。仕掛けを流すのが早すぎたと思ったので、もう一度食ってくれる事を祈ってゆっくり流すとビタっと目印が止まりました。すかさず合わせると何かに引っ掛かって動きません!『根掛かりか〜』と思い、糸を切る為に竿を畳んで糸を掴むと手元に生き物の動きが伝わってまいりました。急いで竿を伸ばして煽るとバシャバシャっと凄い引きです。糸は通しの0.8号だから心のゆとりが有りましたが、なんせ提灯釣りなので竿のタメが全く効きません! ヘチから川に降りて何とかタモ入れした魚はジャスト40cmのヤマトイワナでした。思わぬ大物に木曽の竜神様に手を合わせて感謝致しました。タバコを一服つけて休憩してから、再び川を遡行していると、大岩を配した深くて良いヘチのエグれがございましたので餌を投入してみました。今度は明確なアタリが出ました。この魚もかなり暴れて楽しませてくれましたが、先程の手応えが強烈過ぎて尺上でしたが余裕を持って取り込めました。もう1匹25cm程のイワナが釣れてくれましたが、何やら今日はもう充分な様な感じが致しました。まだ1時間程しか釣ってませんが納竿とした次第です。

木曽川の底力を強く感じました。
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三つ口のイワナでした。
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イワナの日本固有亜種であるヤマトイワナの特徴ですが、体に白点が一つもございません。対してニッコウイワナには多くの白い点がございます。
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背中にも白点は有りません。本日の夕飯にお刺身で頂き、アラは明日の朝にイワナ汁にして頂く予定です。
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此処で魚の処理を済ませました。笹川の流れは薄く濁ってます!
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帰り支度を済ませ、身なりを整えてから木祖村氏神さまである諏訪神社に御礼の参拝をさせて貰いました。

小雨の中で朱色の鳥居が荘厳さを醸し出しております。
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本殿は写真撮影するのが憚られますので標柱でお許し下さい。お諏訪さんの信仰は信州人の誇りです。
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此処は玉垣の代わりにアララギを植えてました。
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丁度赤い実が沢山成っておりましたので二粒ほど頂戴致しました。甘くて美味しく懐かしい味でした。しかしこの実は果肉は食べれますが種は猛毒ですので注意が必要です。タキシンと言う毒で果肉以外の木全てに含まれておりますので気を付けて下さい。
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帰りは鳥居トンネンを抜け、権平峠で遅い朝ごはんを食べてから帰りました。あと2、3回で今年の渓流シーズンも終わりだと思うと、毎年の事ですが寂寥の念を覚えます。

次女の懐剣拵え

このブログに2019年10月17に載せた『買い物 懐剣』にて紹介させて頂いた刀身に拵えを制作する為、府中の研ぎ師の先生を通して其々の刀職の方に依頼して貰いました。有り難い事に下の娘が来年成人式を迎える運びとなりましたもので、身に付ける振袖に懐刀を帯びる事が出来る様にと考えた次第です。

依頼してからかなりの時間が経過致しましたが、やっと出来上がりました! 下緒は行きつけの浅草の組紐屋さんから贖い、拵え袋は専門の職人さんにフルオーダーでお願い致しました。懐刀を打ち上げた刀匠は大正から昭和初期における代表的な刀工である堀井秀明刀匠です。堀井刀匠は日露戦争黄海海戦で被弾した戦艦三笠の大砲の鉄から刀を鍛えた三笠刀で知られております。清廉潔白な人柄で信頼に値する刀匠であったと伝わり、其の子孫は今でも北海道室蘭で鍛刀しております。

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鋒(きっさき)です。
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此の懐刀は刃長は5寸1分弱(15cm強)で小柄な次女の体系にピッタリだったのです。昭和3年の作刀で92年の歳月を経ており樋の中に薄錆が出ておりましたので研ぎ師先生に研磨も依頼致しました。以下は専門用語で恐縮ですが、簡単に刀身を説明させて頂きます。刃文は直刃、地鉄は小板目が詰んで流れごころにの肌になります。匂口は小沸ついて深く、刃縁は冴えて焼き叢なく良い仕上がりだと考えます。何故次女の為に購入したかとの言いますと、長女には既に別の一刀を揃えておりましたが、次女には何も無かったからです。武人の拵えは江戸時代が下るに従い、金具や鞘に意味合いを含んだ意匠となっておりますので、私めも懐と相談しながら其れなりに考えてみました。

『鳶色漆家紋蒔絵鞘合口拵』
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鞘の色が写真だとオレンジっぽく映ってしまいますが濃い茶色です。また拵えの呼び名が長くて少し分かり難いと思いますが、トンビの羽の色に似た濃い茶色の鞘に家紋(九枚笹)の蒔絵を黒漆で施し、鍔を付けない合口と表現するタイプの拵え(外装)であると言う事です。トンビは夢に出現すると最高の幸運をもたらす吉鳥と言われております。また往古には神武天皇が日向の高千穂を出て東征に向かった時に同族で有る長髄彦ナガスネヒコ)と訳あって合戦と成り、苦戦を強いられていた時に金鵄(金色の鳶)が神武天皇の持つ弓の上に飛来し、金色のまばゆい光を発して敵兵の目をくらまして勝利をもたらしたと伝わった事から、物事に対して勝利に導く神鳥として日本人に好まれてまいりました。我が次女の行く末にも幸運をもたらせて欲しいと願って鞘の色に選んだ次第です。

トンビ wikiより
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此方は下緒です。
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下緒には濃色(こきいろ)と言う紫とグレーを足した様な色を選びました。濃色は鎌倉時代には日本て行われていた紫根染を何回も繰り返した日本の伝統色です。紫を取り入れた意味として、紫は『尊敬』や『品位』を表しており、個性的であると言う意味合いもございます。我が次女は美容系の道に進んでおり、正直言うと私には全くもって関わりの無い縁遠い世界です。しかし無縁の世界とは言え、相手の個性を良い意味で表現する世界の様な気が致しますので『品位』と『個性』のキーワードは次女の守り刀に付属する下緒として適していると考えました。

『黒鮫』と言う柄糸を巻かないで鮫皮(エイの皮)を巻いて黒漆を施した柄に致しました。
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鮫皮は元々は魚の皮なので濡れると用を成しません。鮫皮に黒漆は昔からあるスタイルなのですが、防水と補強の為に黒漆を塗り重ねたと言われております。

赤銅で作られた花瓢箪図目貫です。
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拵え袋は正絹の紫地に小さな桜花を散らした物を選びました。房紐は平安時代からの伝統色である『卯の花色』です。この組み合わせは娘の着物に合わせたモノです。
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次女の名前は『萌』です。私は渓流釣り師なのでモノトーンの山々に春の息吹を感じるのが大好きです。次女にも新緑の様な生命感に溢れたイキイキとした女性に成ってほしいとの願いを込めて名付けました。此の目貫は春の楽しい行事である花見をイメージした桜に瓢箪の『花瓢箪図目貫』と言われている物です。楽しげな人々の声が聞こえてくる様な品で我が次女にはピッタリでした。材質は銅に少量の金と銀を混ぜた赤銅という合金を使用し、色揚げを施したものです。

刀身を拵えの柄に納めました。
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刀の白鞘はお米を練った続飯と言われている糊で朴の木を張り合わせております。従ってルパンに出てくる石川五右衛門の刀の柄はとても戦えるモノでは無いのです。

本身の代わりに鞘に納めてある木製の刀身を『ツナギ』と言いますが、鞘師の先生方はどうやってこれ程ピッタリな物を作れるのか?とても不思議です。時代劇ではタケミツと呼ばれれてますが、コレは鞘の素材と同じで朴の木で出来ております。
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一式です。
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懐剣とは別名で懐刀とか守り刀とかと言われており、通常は栗型(下緒を通す部品)とか柄巻とかは施さないで柄も鞘も漆塗りのみで仕上げた拵が多く感じます。しかし懐剣は女性が身につける唯一の武器でもあるので、手が滑らない様に鮫皮も目貫も付ける事と致しました。ただ男性と違い左腰でなく帯の左上に差します。女性でも自分の身は自分で守るという意味合いもございますが、災いや邪悪な物などから身を護り、己が将来を切り開くと言う意味の方が強いと思われます。今回は手入れの仕方や休め鞘である白鞘から拵えへ刀身を入れ換えるやり方、房紐の結び方などを次女に伝えておきました。ところが次女の反応は『ふ〜ん』との返事であり、些か心配な状態となりました。

一年に一回だけ入る川

今期も残すところ数回の釣行となりました。当然のように今回も単独で何処にも寄らない弁当持参の一人旅です。出逢ったのは小鳥と鹿と無数の昆虫さんだけでした。

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今週は一年に一度しか行かないと決めている河川に向かいました。場所は諏訪湖に流れ込む河川の上流です。少し脱線致しますが、フォッサマグナ中央構造線が『Tの字』に交わる国土要の場所に水が溜まり、湖となっているのが諏訪湖です。この地下深くに巣食う地竜に暴れられたら国土が崩壊してしまいます。其処で地竜さまを鎮める為に強力な四柱の神様で湖を囲む形となり諏訪大社が鎮座しております。四柱の神々とは大国主尊の御子神である建御名方神、奥様の八坂刀売神、元々諏訪に鎮座していた洩矢神、太古の神であるミシャグジ大神と言う神々の強力な霊力で世界的にも稀な大断層の接点を鎮めているのです。



朝方は曇っておりましたが、見事に晴れました。なんせ一年に一回しか入らないので、恥ずかしながら入渓点もボサに隠れて分からなかった状態です。
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普段は水が少なく小さいアマゴが群れ動いておりますが、本日は昨今の大雨で水量が増えております。綺麗な景色でしたので写真におさめました!この景色については後述致します。
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大水で餌が少ない状態にも関わらず、陸生の餌が多いのか魚がポッチャリしております。自己制限引数のアマゴを釣り上げだ時に、膝まで立ち込んだ状態で針を外し、半分ミミズが残った状態で針が水中を流れておりました。アマゴをビクに納め、ベストのポケットから仕掛け巻きをとりだして糸を手繰ってみると、何とイワナが千切れたミミズに食いついてました! 左手を水で冷やしてから魚を掴んで針を外し、そっとリリースしましたが、浮いてしまいました。仕方なく命を頂く事とした次第です。
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今回、釣りの途中で不思議な感覚になりました。下から2枚目の写真ですが、写真の流れを前にした時にフッと水の流れ落ちる音や鳥の囀りが消えました。同時に何やら良い香が立ち込めて一段と川が輝きました。其の瞬間をカメラに納めたのが写真の光景です。この川は宮川と言いますが、御柱祭りで使われる大木は、此の川を必ず通らなくてはならないのです。御柱は神でありますので、神様が渡る川なのです。私が一年に一回しか通わない理由も其処にございます。今回の経験は数分ですが神聖な感覚でした! 諏訪の神々に感謝し糧を頂く事と致しました。

追記
何時も有難うございます。諏訪大社に纏わる話は余りにも膨大であります。今回は諏訪の神々について触れました。私は諏訪大社に対する研鑽をして20年以上となりますが、本当に奥の深い大社であります。練馬に神石神井と言う駅もございますが、諏訪にはミシャグジ神の総本社が鎮座されております。大国主尊と越の国の奴奈川姫との間に生まれた建御名方神や(2019 8月12日の糸魚川翡翠を参照)、子孫が神長官として継続している洩矢神が鎮座されており、まさに日本最古級の大社なのです。いずれは研究した事をブログに記そうと思うのですが、何処から手を付けて良いか分からずに思いとどまっている状態です。

木曽川 イワナ アマゴ釣り

誰にも会わない、高速のインターでトイレにも寄らない、食事は必ずお弁当持参の釣りをして2シーズンめに入りますが、実に味気ないモノです。我が会は渓友会なので釣りを志す友人の会ですが、昨今の事情により本日も一人旅となりました。実は金曜日の夜に出発しようと致しましたが、つまらない事情で土曜日夜の出発となりました。

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この前の大雨でまたしても災害が起きた木曽川の状態はどうなったかも知りたいところでした。お盆中の大雨の日に、25年通っている釣り宿の女将さんに皆さんの無事を確認したところ、旅館の前にある川の増水が今迄で一番だったとの事でした。皆で一晩中寝ないで様子を見ていたとの話でしたので、さぞ凄まじい状態だったと思われます。

現地に到着したら、やはり....ですけど、本流は釣れる気がしない色と水量でした。このまま帰るのも癪だから小沢に行ってみる事と致しました。
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此の沢は何時もならヒラタを取る川ですが、増水時には大物が差して来ます。状況はクリアウォーターの増水でした。写真の奥に青いパイプが見えると思いますが、その下に低い堰堤がごさいます。ミミズを付けてデカ錘で沈めると大きな魚影が下から突進して来て一気に目印を吹っ飛ばしました! 反射的に合わせると、とても護岸の高さから考えて引き抜ける重さではありません。意を決して0.14tの大ジャンプをかまして下に降りました。暴れる魚をなんとかタモ入れる事が出来たので、魚を見てみるとサイズは尺ちょっとですが、私同様で太いイワナでした。

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それ程高い護岸ではありませんが、ローブでもないと登る事は不可能ですので、下流に向かって護岸が無いところまで行く事にしました。小沢とはいえ此の水量ですので慎重に下りましたが、岩場でスッテンコロリンとコケてしまいお尻を強かに打ってしまいました。まだまだ修行が足らない証拠です。

コケたナンチャッテ岩場です。
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他のポイントは小物だけだったので、違う沢に行ってみる事に致しました。本流がダダ濁りですので良い型が遡って来てる事を期待して竿を出しました。

こんな堰堤ですが、沢の規模に似つかない魚が釣れる事もございます。
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先程の沢と違って此方の沢は薄濁りでした。2投めで小さいアタリが出たのだ合わせると、先程よりもかなり重いヒキです! 強引に耐えるていると、魚は大暴れして0.8号を叩き切って下流にすっ飛んで行きました! 逃した魚は○○いといいますが、取り込んでいれば間違いなく今期一番の大物でした。それでも少し下の瀬で食べ頃サイズのイワナが2匹釣れてくれました。

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まだ自己規定引数には達しておりませんが、何となくもうコレ以上は欲がなくて納竿と致しました。違うところも2、3箇所見て回りましたが、今回は余程の大水だったみたいです。何時もなら此の時期は木曽のトウモロコシを買って帰りますが、人に近づくのは憚られますので、権平トンネルを抜けたところの駐車スペースでお弁当を食べてから帰路に付きました。