みすゞかる 信州の釣り人

体重0.14tの釣り師ですので目立つのが悩みです。 今までは写真を撮って釣行日誌としてましたが今後はブログとして趣味の歴史探索や刀剣も含めて綴ってみます。

木曽川 イワナとアマゴ釣り

今年で3年目の何処にも寄らない単独釣行(感染回避の為)は結構大変でして、家に帰ってから諸々の準備が必要です。昨日も帰宅後にアタフタしながら洗濯物を終え、お米を炊いて卵を焼いてウインナーを炒めてお弁当を2つ作りました。娘がテニス部時代に使っていた大きい水筒に大量の氷と麦茶を入れて車に積み込んで松阪を出発致しました。

道中に高速のまま途中で木曽川の河口を渡る橋を通ります。『俺は木曽川を下から上まで向かっているんだな』と今更ながらに気が付いた次第です。そして名古屋を超えて中津川経由でやっと目的地に到着しとのは朝の4時50分でした。お腹が減りましたので2つ作ったうち小さい方のお弁当を頂いてエネルギーを充電致しました。白米に厚焼き卵とウインナーと桃屋のザーサイと言うメニューです。

道端に早咲きのコスモスが咲いてます!
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私の知人は山口百恵さんの秋桜を聞くだけで泣けると言っておりました。私も其の気持ちは良く分かります!

さて釣の方ですが本日は支流に入りました。毎年良い思いをさせて頂いている有難い河川です。水神さまの祠にお詣りしてから入渓致しました。

朝の渓は神々しく感じます。f:id:rcenci:20220806132246j:image

小さい河川ですが、ポイントが所々に出現する良い川です。雨が降れば本流から大きいのが遡上して来ますが、此の渇水気味では難しそうです。
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本日はヒラキにアマゴが居り、落ち込みにはイワナが潜むという典型的な配置でした。谷の割には胴の太い遡上物と思われる個体が主です。3〜4匹に1匹キープくらいの割合で楽しませて貰いました。

一人暮らしの私に5匹は少々多いかも知れません。
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もう充分なので大石にドカっと腰掛けて一服つけました。夏の渓独特の涼やかな空気が汗ばむ体に心地よく感じます。足元のウェーディングシューズを通して感じる渓水の冷たさが気持ち良くて思わず寝てしまいそうになります。今日も木曽の龍神さまに感謝して退渓点に向かいました。
 
この川は何処にどの様なポイントがあるか大体知っているのですが、退渓点手前に良い深みが有りました。

このポイントです。
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一年間入ってないと渓想も変わるのだと思いながら竿を伸ばして仕掛けを投入してみました。そうしましたら、いきなり右の岩陰から何やら巨大な黒い影が飛び出てミミズを咥えました(其のように私には感じました)。反射的に合わせると強烈な引きです。グッグッ〜バシャバシャ! 本日の仕掛けは沢様にフロストン鮎の0.4号を一ヒロの簡易な提灯仕掛けです!『コレは無理だ』と言う思いが脳裏掠めた瞬間にラインブレイクしました。ところが魚が勢いで河原に近いところまで飛ばされて横たわったのです。不憫な大イワナは駆け寄った私の琴奨菊の様なガブリ寄りにより河原に身を乗り上げてしまいました(両足をガニ股に開き岸に追い詰める破廉恥な行為)。

釣れた場所は本流合流点から250mくらいのポイントです。
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この大きさのイワナを成長させるだけの支流では無いので、この魚は間違いなく本流よりの遡上魚だと終わられます。後でワタ抜きして判明しましたが、何やら緑色の虫を大量に食べてました。この虫は時として特効餌になる『ブナ虫』です。私のイメージでは梅雨明けの7月によく出る虫と言うイメージが有ります。ブナ虫とは釣り人に伝わる名前で有り、正式名ブナアオシャチホコと言い、シャチホコ蛾の幼虫なのです。ある時期に大量に木から川に落ち、渓魚は熱狂して其のブナ虫を食べ、其の時は他の餌には見向きもしないと師匠から教えて貰いました。フライフィッシングにもグリーンキャタピラーと言う毛鉤が有り、此れがブナ虫に当たります。恐らくは支流に流れ込んだブナ虫が本流にまで流込み、このイワナは新たなブナ虫を求めて遡上を繰り返していたと思われます。不憫なイワナ君は『さて帰ろうか』と思ったところに私のミミズが流れて来たので、ついでに食べちゃったのです。

大きさはブドウ虫を少し大きくした感じです。  東北森林管理局のHPより
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本日も自然の摂理を体験する貴重な経験をさせて頂きました。車に戻り、後片付けを行ってから2時間程仮眠を取りました。改めて木曽の龍神さまに拝礼し、お昼のお弁当を食べてから松阪までの帰路についた次第です。来週は木曜日から夏休みを取りますので、今年一回も訪問していない千曲川水系か白馬の姫川水系に行ってみようと考えております。