みすゞかる 信州の釣り人

体重0.14tの釣り師ですので目立つのが悩みです。 今までは写真を撮って釣行日誌としてましたが今後はブログとして趣味の歴史探索や刀剣も含めて綴ってみます。

釣り道具部屋の片付け

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私の家の釣具スペースです。


釣り道具室言っても私の家にそんな大きなスペースはございません。18年程前に家を建てる時に、なんとか工務店の人に頼んで、階段の下に小部屋を家を造ってもらったのです。
急に思い立ったのは、今年の春に木曽の正沢川下流域にボサの中を無理矢理入った時に野薔薇の刺で穴が開いて水が入り込んだウェーダーをオフシーズンに修理に出そうとしまっておいた物をガサガサ取り出していたら、埃が凄いので、いっそ掃除してしまおうと成った次第です。大昔に購入した熊除け用の爆竹や何十年も前に使っていた帽子やら何やら沢山出てまいりました。爆竹は音がしない様に土に埋めた空き缶の中で爆破させました。後の要らないものは燃えないゴミの袋に纏めました。
  
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10年程前に渓で思いっきり転んで破壊されたタモ枠で作ったミミズ倒しです。


使い古した嶋作の郡上ビクやタモなど埃と汚れを綺麗にしていると様々のシーンが脳裏に浮かび、改めて楽しませてくれた『釣り道具』に感謝致しました。そういえば、竹ビクなどを掃除する場合ですが、まずお湯に15分程浸します、内側や外側の汚れが浮いて参りますのでブラシなどで汚れを落とします。乾燥は必ず日陰に置かないと歪みが出易くなりますね。充分に乾燥出来たら油を薄く塗り竹の乾燥を防ぎます。此処で油造りについて秘伝の技法を紹介します。鍋に油を多目に入れて火を付ける前から鷹の爪をドッサリ入れて熱し、泡が少しでも出たら火を止めて油が冷めるまで放置します。冷めきった油を古い手拭いなのでこします。こした油は小瓶などに入れて保存致します。コレをボロ布に付けて薄く塗るのです。母の兄である叔父が元気な頃に骨董商を営んでおり、其の叔父に教えて貰った事です。古い木材の無垢物などに艶を出す為には此の油が一番良いとの事でした。但し無垢物に限り、漆などを塗った物には膨れの原因となるので使用厳禁です。無垢の欅の箪笥などは驚く程綺麗に杢目を浮かび上がらせます。叔父の話では此の油で手入れすると虫も付かないとの事でした。

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ヘンテコリンな大イワナの魚拓


此の写真は思い出の大イワナです。釣れた日の前の週に0.5号を千曲川支流杣添川の本流合流部の淵で見事に叩っ切られ、次の週に雨が降り、笹濁りのベストコンディションになったので1号を使って少し上流の深瀬の瀬脇のポイントで釣り上げた魚です。その時は釣行3回目の初心者と一緒に行きました。その初心者は前の週に沢山釣れたので魚のワタの処理を教えました。会社の後輩ですが機転の効く部下で、現在は課長職です。此の時も自分の釣ったイワナを上手に処理してました。滅多に出ないサイズを釣った私は、大物が釣れた今日の川の様子を写真に収める為にその場を去りました。釣れた時の流れや水量を目安にする為に写真を取ったのですが、撮影を終えて彼の元に帰ると、機転の効く部下が『◯◯さんの大きな魚も処理しておきました〜』との彼の言葉です。『え? まさか? お前?』 ....『あ! 』まさか私のトロフィーサイズまで捌いちゃってるとは夢にも思わず、此のサイズは釣り人生で二回目であり、剥製にでもしょうか?と考えていました。其処でビニール袋に真っ直ぐになる様にくるんでからクーラーの下に入れておいたのですが、後輩の手には見事に割腹されて血合の取れた大イワナが握られておりました。私はしばらく絶句して動けませんでしたが、説明していない私が悪いのです。『そうか! 有難うな....でもコレからは釣った人に捌くか否かを聞いた方が良いぞ』とアドバイスなのか怒声なのか分からない口調で話すと『はい、分かりました〜』と元気一杯です。家に帰って改めて取り出してみましたが、しょうがないから刺身にでもして食べるか?と思いました。しかし直ぐ食べちゃうのも勿体ないと考え、せっかくだからと魚拓を取ってみたのがコレです。糸で縫い合わせたのですが、やはり離れてしまいました。どうせ自分が楽しむだけだから良いや! とそのまま飾っておいたのです。此れも今となっては懐かしい思い出です。因みに其れ以降このサイズは釣り上げておりません!