みすゞかる 信州の釣り人

体重0.14tの釣り師ですので目立つのが悩みです。 今までは写真を撮って釣行日誌としてましたが今後はブログとして趣味の歴史探索や刀剣も含めて綴ってみます。

千曲川 イワナ釣り

連日暑くなってまいりました。水無月なのに今年は梅雨入りが遅い気がしてましたが火曜日にまとまった雨が降り、恐らく川の状態も『ご破算で願いましては』の状態になったと思います。昨日は夏至で昼間が長かったのでイワナさん達は疲れてしまったかも知れませんが竿を出してみました。

林道に可憐なホタルブクロが咲いておりました。
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今日は千曲川上流川上村に数ある沢の一つに入りました。黒沢川上流部での支流で有り、小さめな沢なので以前は年に一回だけ入っていた沢です。

まずは入り口に鎮座する山神さまに参拝です。
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丸々2年ご無沙汰でしたが『キイチゴ』の群生は健在のようでした。取り敢えず片手に一盛り頂き元気百倍です。
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今日は水量が多い状態でした。
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一見良いポイントが見つかり難いのが此の川の特徴ですが、入って直ぐに有るのが小堰堤です。餌を投入してみるとイキナリ食いました!
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有難い事に今日の第一投目で太い尺イワナが釣れてまいりました。一時は左右のボサに絡まる事態となり慌てました。千曲川龍神さまに感謝です。
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其の後は早瀬のフトコロに大錘で止め置く釣り方を試したところポッチャリイワナさんが竿を絞って楽しませてくれます。今日は訳あってニ家族分を釣るつもりでしたので高活性で助かりました。所々で8寸超えも出ます。春先のモゾモゾするアタリでは無く電光石火のひったくるアタリでした。

2時間ほど釣り遡っての釣課です。カジカはリリースしましたら浮いてしまったのでキープしました。今宵は久しぶりのカジカ酒にして頂きます。
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林道まで戻ると反対側の斜面に黒い大きな物が動いている事に気が付きました。『マズい、熊さんか?』と驚きましたが、其処には立派なニホンカモシカが草を食べておりました。カモシカは多くの遺跡からも火を通した骨が発掘されており、昔から日本に生息する固有種です。
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特別天然記念物として指定されておりますが、私の師匠は『山神さまの使い』だと言ってました。好奇心旺盛なカモシカは私と暫く見つめ合った後に山に帰って行きました。

車に戻っていた埼玉育ちの釣り仲間は『初めてみまさた』と言ってましたが、信州生まれの釣り師である私にはカモシカは身近な存在です。

カモシカの話となりますが、カモシカの頭蓋骨は三陸の漁師が高値で買い求めたと言う話を書籍で読んだ事が有ります。
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何でも海の漁に使う綱に頭蓋骨を付けるとカモシカの頭蓋骨は暗い海の中で青白く光って魚が集まるとの事です。其の為に阿仁マタギではカモシカを『アオ』と読んで熊以外の貴重な収入源だったと老マタギの半生を記した書籍にありました。遠くは日本書紀にも記述が出ており、今回のカモシカも何となく敬愛の念を持ち見送りました。

カモシカは切手にも使われてます。日本の急峻な岩山を駆け巡るカモシカは縁起物として扱われております。理由は崖から『落ちない』と言う理由からです。
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カモシカ出現のおかげで私と釣友は満たされた気持ちになりました。今日の獲物の御礼と無事に釣りを終えた御礼を氏神さまに奏し、その後は八峰の湯で疲れを取ってから帰路に着いた次第です。