みすゞかる 信州の釣り人

体重0.14tの釣り師ですので目立つのが悩みです。 今までは写真を撮って釣行日誌としてましたが今後はブログとして趣味の歴史探索や刀剣も含めて綴ってみます。

二週連続 千曲川イワナ釣り

今週も千曲川が気になりまして、仲間3人で千曲川に向かいました。朝方は気温が13度で汗かきの私が寒いくらいです。釣る場所は色々迷いましたが川上村に決めました。長距離遡行の意気地が無いもので金峰山川や梓川などの長い遡行を伴う川には触手が向きませんでした。街中ですが遡上ものを狙いでターゲットは黒沢川下流部です。埋沢出合迄に二人入り、沢好きな一人は高登谷沢に入りたいとの事で小川への合流点の橋に送りました。小川と言えば、15年ほど前だと思われますが上流部に入渓し、しばらく釣り登ると太い針金二本が川に対して垂直に張ってあります。左右ずっと伸びてますが、何だろう? と考えましたが、強行突破と致しました。理由は其処まで小型しか釣れてなかったので多少鼻息荒く、早く立派なサイズのイワナの顔が見たかったのです。季節は夏でウェーディングシューズに鳶職の方がお履きになるニッカポッカの様な化繊のズボン、膝下には脚絆のスタイルで遡行しておりました。若くて多少今より血の巡りの良いその頃の私は、その針金を跨ぎました!  その刹那です! 柔道二段の私が今迄食らったことがない事ですが、相手が繰り出した内股の刎ねあげる足が股間に炸裂した様な....いや足が跳ね上げながら爆発した様な.....此の世のモノではない衝撃がまいりました。そのまま薙ぎ倒されて転びました。何が起こったか理解出来ないまま川の流れに身を浸して居りましたが暫く考え、針金には動物よけの高圧電流が流れている事に気が付きました。此れならば鹿でも猪でも入れないな...,と感心すると同時に遊漁者に対しての配慮の無さに無性に腹が立ちました。誰もいない山の中で一人で大声で怒ってました。今から思うと甚だ滑稽です。此の場所はそれ以来入っておりません。 

さて黒沢川ですが昔はよく釣れましたけど今回は如何でしょうか。下流部に架かる橋より下に回り込み実釣開始です。めぼしいポイントに投餌致しますが、サッパリ釣れません。そうこうしている内に橋下の淵まで来てしまいました。カケ上がりから慎重に流しますがアブラハヤ君のオンパレードですフライにして食べるとアブラハヤは意外な美味しさなのですが今日はお呼びではありません。ムムム...,釣れても良い場所で釣れません。仕方ないので淵を巻いて上の瀬に挑みました。振り込んだ餌にゆらっと反応する魚体が確認できました!   淵や堰堤を登った魚が上の瀬で休む事は知ってますので、今度は錘を変えてより慎重に流しました。ククッとイワナ特有ののアタリに合わせるとフッキング致しました。ヨッシャ〜っと竿を強く立ててタメたら針がすっぽ抜けました。残念ですが気を取り直して釣り登ります。以後は全く生物反応が無くなりました。こうなると釣技は雑になるし遡行も雑になるし良いことは有りません。私のベストの腰の部分にはメッシュのポケットが付いており、其処にはシャリバテを防ぐ為にオニギリが2個入ってます。朝方にコンビニで購入致しましたが、現在はパッケージが付いたままホットケーキ状に圧縮されております。食べ易くなったと自分に言い聞かせ頂きました。昆布の良い味が致しました。結局ホットケーキ状オニギリ2個とお茶をペットボトル一本頂き確り休憩して再出発です。暫く行くと何でもない平瀬に左寄りに有る大きめな石の為か、石の前が少し深くなっているポイントが有りました。何気なく振り込むと流れ下る浮玉目印が岩の下の方に吸い込まれました。合わせると岩に張り付いた様に仕掛けを引っ張ったモノが出て来ません。??根掛かりか?と油断していたら凄いスピードで一気に浅瀬に出てまいりました。立派なイワナです!  竿をタメてしばらくやり取りしておりましたら流石に疲れが見えてまいりました。こうなったら釣り師の勝ちです。弱らせてランディングした魚は尺丁度のイワナでした。顎が気持ちしゃくれて!  背が張った雄イワナです。千曲川龍神様と水神様に御礼申し上げました。先週お参りした海ノ口湊神社の水神様である岡象女命(ミズハノメノミコト)が下手くそ釣り師の私に良い魚を釣らせてくれたかも知れません。

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今日は長い遡行が嫌で多少弱ぶっておりましたが、良い魚を見たら俄然元気に成りました。第2ラウンドを提案し、仲間の了承を得ました。場所は小川下流部です。二、三年前に工事が有って遡上が少なくなった感じと川上村を流れる本流自体の魚影の薄さも有って足が遠のいてました。高登谷沢に行った釣友に連絡したら『もう少し』との事なので二人で場所を移動して実釣開始です!  思い出しましたが小川下流部は昔からミミズが大物に効きます。最初の高い堰堤まで釣りましたら目当ての尺には届きませんでしたが、尾ビレの立派な良型が四つ釣れました。本日の晩の肴と背開きで一晩干して明日の朝食に焼いて頂きます。笑い話ですが職漁師であった私の師匠はイワナを食べる時に必ず、『おい、イワナはな、川に薬局が泳いでいる様なもんだから.滋養薬と同じだ』と教えて頂きました。正直『薬局』はどうか?と思いますが、本音で美味しいのですから困ったモンです。

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やはり産湯を使った千曲川は良い川です。釣りを教えてくれた私の父親と職漁師の師匠と渓友に感謝の気持ちを込めて手を合わせました。