みすゞかる 信州の釣り人

体重0.14tの釣り師ですので目立つのが悩みです。 今までは写真を撮って釣行日誌としてましたが今後はブログとして趣味の歴史探索や刀剣も含めて綴ってみます。

諏訪 神宿る神域 その一

前にも少し触れましたが、諏訪と言う地域は日本の割れ目であるフォッサマグナ中央構造線が交わる特別な場所です。其れ故に諏訪には古来から此の重要な地を守る為の信仰が現在に至るまで根付いております。この話をブログに書こうと思うと、とてつもなく長くなる可能性が有るのでやめてましたが、先週の梨割西蓮の話を綴った後に、要点のみを書いて御案内しようと思い立った次第です。まずは諏訪の構造上の話をさせて頂きます。此れは日本の国土の成り立ちと深い関わりがございます。少々退屈だとは思いますが、最初からでないと分からない事も有りますれば、まずは日本列島でせめぎ合うプレートについて御案内致します。

まず此方は世界のプレートの図です。世界には大きく分けて10枚ちょっとのプレートが有り、何と日本は4枚ものプレートが鬩ぎ合う極めて特殊な国とも言えます。
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現在の日本を取り巻くプレートです。 全国地質調査業協会連合会のWEBより
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先にも御案内しました日本を取り巻く四つプレート名は太平洋プレート・フィリピン海プレートユーラシアプレート・北アメリカプレートと申します。プレートの動きとしては北米プレートとユーラシアプレートが衝突しているところへフィリピン海プレートが潜り込んで、更に太平洋プレートが押している力関係となります。先の東日本大震災は太平洋プレートが北米プレートに潜り込んだ歪みにより発生致しました。此の海溝は深い所で8020 mも有ります。

力関係はこんな感じです。矢印方向に力が掛かっております。
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此方が中央構造線です。日本列島を九州から関東へ横断する世界第一級クラスの断層です。
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此方は糸魚川-静岡構造線です。別名はフォッサマグナと名付けられております。糸魚川市のウェブサイトより
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フォッサマグナとは簡単に表現すると大地の割れ目で有り、割れ目の深さは一番深い所で地表面から6,000mも下にあるのです。気の遠くなるような時を経て割れ目に土砂が溜まっており、其の上に人間がが生活する場所があります。此処に中央構造線が重なっており、其れも食い違っているのです。 

フォッサマグナの範囲です。此れを見ると信濃国はまるまる割れ目の中で堆積している土砂の上となります。糸魚川市のウェブサイトより
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フォッサマグナの深さです。穂高岳の上から割れ目の下までは9,000mも有ります。糸魚川市のウェブサイトより
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大鹿村中央構造線博物館のHPより。尚、此方のホームページには更に以下の説明がございます。

以下抜粋
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この中央構造線の食いちがいは、現在の諏訪盆地を造っている活断層によるものです。糸魚川-静岡構造線の長野県~山梨県区間は、現在、東から押されて左横ずれをしている活動度の高い活断層です。諏訪盆地を造っている活断層は、活動度が高いA級の活断層であり、約1000年間隔で地表に食い違いを残す活動を繰り返していることが明らかになっています。さらに前回の活動が、年代まで明らかな762年の信濃の大地震と考えられ、精度が高い評価が得られています。もしそうならすでに平均活動間隔を250年タイムオーバーしているので、内陸の断層としては高い地震発生確率が考えられています。          抜粋終わり

此の博物館に記させいる事は、実に恐ろしい内容なのです。私も明るい気分で入って資料を見ながら歩き回るうちに無言になってしまいました(笑)。量子力学によると、人が思うと災難は遠ざかり、人が忘れ去ると勃発すると言いますから、こう言う事も起こり得るんだ〜と思うようにしてます。 オモイタクアリマセン!

時間の経過と共にこんな感じで食い違いが生じていると説明に有ります。食い違い部分に水が溜まったのが何と諏訪湖で有り、遊覧船が浮かんで、冬はワカサキ釣りのメッカになっております。  ウ〜〜ン!
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何が言いたいかと言うと、活断層の動きにより日本列島が大きく割れてしまう可能性もゼロでは無いと言う事であります。故に諏訪が古来より重要な要の場所であり、四つの諏訪大社で護られていた場所なのです。しかし私は四柱の神と言っても何が複雑過ぎて何か釈然としないものが有りました。

其処で折あるごとに書物に触れ、更に突き詰めていくと、ある信仰が存在して諏訪信仰の元になっている事が分かりました。其の神はミシャグジ様と言う天孫降臨の前から諏訪に根付く自然神です。諏訪大社の神々は途中から諏訪に来た出雲の神によって内容が複雑になっておりますが、根本は大地の神様であるミシャグジ様が中心的な存在であると色々な書物を読んで知りました。其処で今回は大岩や古木に降りるミシャグジ様の事とミシャグジ様を祀って来た守矢一族の事をご案内した後に、古来から受け継がれる其の信仰の根源について昨年秋に立ち入った神域をご案内致します。そして其の神域こそが大地の割れ目をつなぎ止めている太古の神だった事も御案内しようと思います。

今回は此処迄にして次回からミシャグジ様の信仰について簡単に記して行きたいと思います。縄文時代から諏訪には日本国土の要とも思わらる重要なものが存在していた話なのです。


※ 以下は本文に関係ありません
大鹿村中央構造線博物館の近くにはゼロ磁場で有名な分杭峠が有ります。ゼロ磁場ってビンと来ないと思いますが、実際に行ってみると本当に不思議な気分になります。中央構造線の複雑な作用により地磁気のプラスとマイナスが拮抗し地磁気が偏ってないのです。此処は専用の駐車場から現地までシャトルバスが出てます(笑)。此処はコンパスが狂って全く使えません! 人によっては不治の病が治ったり、不自由な患部が通常通りに回復したりするなど摩訶不思議な場所なのです。私は特に何も変化は無かったのですが、とにかく体に元気が湧いてまいりました。気のせいだとは思いますが、イメージ的に体がリセットされた気分になりました。他の場所にも同じような感覚の場所はございますが、此方は他と比べて飛び抜けている場所です。パワースポットの極みみたいな場所なのです。