みすゞかる 信州の釣り人

体重0.14tの釣り師ですので目立つのが悩みです。 今までは写真を撮って釣行日誌としてましたが今後はブログとして趣味の歴史探索や刀剣も含めて綴ってみます。

手造りの釣り道具 2

今週は連休に仕事で更科に来れなかった下の娘が帰ってまいりました。最寄りの駅まで迎えに行くと、私を見つけ走って来たと思ったら『お父さん、お腹減った〜』が開口1番の言葉でした(笑)。

仕方ないので長年贔屓にしている鰻屋に連れて行きました。f:id:rcenci:20250511123858j:image

そんな訳で、再度手作り釣り道具の話です。最近は忙しさにかまけて、全く制作しておらず、昔撮影したモノで有る事を先にお詫びしておきます。使う道具は竹引き鋸、平ノミ、小刀、サンドペーパーです。

まず、2〜3年程放置した竹材の木端を用意します。自分で切って保管しても平気ですが、私は近くの竹材屋さんから貰っております。此の時、必ず一節だけ竹の節が残っているモノを選びます。青竹を其のまま使うと、ヒビ割れが出てしまうので要注意です。f:id:rcenci:20250511124313j:image

首の後ろに来る部品を作る為に必要な分だけ竹引き鋸で切って鉈で割ります。f:id:rcenci:20250511124039j:image

切った材料はこんな感じです。此の時は湾曲部を残したまま削り込んで行きました。f:id:rcenci:20250511124128j:image

ほぼ削り終わりました。此の後で左右に組紐を通す孔を開けて『塗り』に入ります。どの部品に成るかは後程ご案内させて頂きます。f:id:rcenci:20250511124017j:image

切りましたら、今度は余分な肉を平ノミで落としてまいります。此の時にある程度段差の無い様に竹の肉を落としていくのがコツですが、胸の前で安定する様に、わざとカット面を残す場合も有ります。

竹の肉を落とし、軽く小刀でノミの跡を取った物が此方です。表面に縦のボコボコが見えると思います。此処からが大変なところです。ひたすら小刀とサンドペーパーでボコボコを無くして行きます。f:id:rcenci:20250511131239j:image

苦心の末に凹凸が見えなくなったモノが此方です。此処まで来ると、既に完成した気分になります。f:id:rcenci:20250511123955j:image

今度は蓋作りです。ホームセンターの木っ端売り場で適当な板を探します。杉材が個人的に好きですが、この時は見つからずに桐財でした。上蓋と下蓋を切り抜き、サンドペーパーで面取りを致します。先程の本体とピッタリでなければダメなので整形時には何回もサイズを合わせます。f:id:rcenci:20250511124147j:image

サイズが合ったものを接着剤で貼り合わせます。下蓋には多少の歪みを持たせ、蓋を捻ったら固定される様に微細な調整を行います。運転中に蓋が開いてしまい、餌のミミズが車内でお遊戯をされたら困るからです。f:id:rcenci:20250511131500j:image

大小の大の方は下地作りが完了しております。小は此の後に蓋の調整と接着です。其の後に組紐を通す孔を開けます。f:id:rcenci:20250511131516j:image

蓋の裏側には丸い管の有るヒートンと呼ばれる真鍮ネジを文字通りネジ込みます。此れは組紐を内側に通す為です。師匠は此の部品を竹で作って嵌め込んでおりました。f:id:rcenci:20250511132405j:image

此処からは『塗り』です。タモ枠と同じで人工漆のカシューを薄めて塗ります。左の大きな餌箱には5年も国語辞典に挟んでおいた押花ならぬ押紅葉をくっつけました。写真は一回目の塗りです。乾燥には約一週間を費やします。f:id:rcenci:20250511132435j:image

此れは4回目くらいの状態です。内側には白いブドウ虫が見え易い様に朱漆とカシューを混ぜたものを塗りこんでいきます。内側は4回程となります。f:id:rcenci:20250511132451j:image

今回は8回塗って仕上がりと致しました。シーズンが終わると彼方此方ぶつけて傷が付きますので、耐水サンドペーパーの細かい番手で全ての面をかけてから、再度カシューを2回程塗ると傷跡も無くなり新品同様になります。左下に有る部品が首の後ろに来る部品で有り、冒頭に木っ端で制作していた部品の真っ直ぐバージョンです。

f:id:rcenci:20250511132522j:image此方はぶどう虫用の艶消し黒バージョンの餌箱です。また、反射を抑えた黒は蓋の上で根掛かりなどで途切れたラインと釣り針を結び直す時にラインが浮いて見えるので最適なのです。此の餌入れは、現在新潟県長岡市に赴任している大先輩に進呈させて頂きました。f:id:rcenci:20250511132605j:image

また、手間は多いのですが、川虫用に無垢の桐材を底の無い臼の様に穴を開けて仕上げ、同材料の底板を嵌め込み、膠で接着し、胴の強度を上げる為に上と下に藤を巻き、蓋も桐で仕上げる場合もございます。此の様にすると餌入れを水に湿らしておけば、夏でも川虫は元気なのです。

ピンボケで申し訳有りませんが、私の作った餌入れでは一番時間をかけた品物です。川で転んだ時に大岩にぶつけて木っ端微塵になってしまいました。f:id:rcenci:20250511132703j:image

今回の写真は全て5年ほど前に作ったものを載せております。次に作る折は餌入れの胴部分に彫物を入れてみるとか、得意の書を表に書いて仕上げようと考えております。取り留めもない話で大変失礼致しました。