産湯をつかった千曲川水系のイワナさん達のご機嫌伺いに今日も出掛けてまいりました。所用も有りまして、其のまま更科の実家に帰る予定でした。
南佐久南部漁協が管理している河川は、かつては東日本でも指折りの魚影の濃さを誇りましたが、現在はあれ程居た渓魚達は姿を消し、同じくして釣り人も姿を消しました。漁協が衰退し消滅していく見本の様な状態です。
放流魚達も秋にはベアリングして子孫を残します。其の後厳しい自然環境の中で強い個体だけ生き残り、更に次の魚族を残しますが、此のサイクルか一旦破壊されると、本当に渓から魚達が姿を消すのです。何と恐ろしい事でしょうか。千曲川を敬愛する私には、とても辛く寂しい事です。
我々の会は成る可く人口飼料で育った渓魚を嫌い、自然産卵が行われている区間での釣りをしてまいりました。従って小さくても、例え一匹だけでも釣れた魚は山の神の御加護で育った魚達なのです。釣り人のくだらない拘りとしてお聞き流し下さい。話を昨日の事に戻します。
土曜日は目当ての川が流れる南佐久郡小海町でも桜が咲いてまいりました。まだ5分咲きと言うところです。実家の有る更科では今が盛りの満開であると母が昨日の電話で話しておりました。
今回は通い慣れた小海町を流れる杣添川の上流です。残雪も無くなり、流れは良い感じなのですが、やっぱりアタリは実に渋い状態でした。反面、狙いの場所に魚が定居さえしていれば直ぐにでも食べてまいりました。粘らなくて良いぶん以前よりずっと楽チンです。
渓を吹き抜ける風は多少冷たさは残りますが、実に心地良く爽やかです。此処から1ヶ月もすれば木々の新芽が一切に芽吹き、山吹の花や山桜などの香気が風に内在され、正しく『風薫る季節』となりますが、今から実に楽しみです。
まだまだ福寿草も沢山咲いておりました。此の黄色はいつ見ても可憐です。
肝心の釣りの話に戻りますが、朝一番はアタリも遠く釣れませんでした。やがて日が昇ると、小気味良い魚信が飽きない程度に訪れ、愛竿を絞ってくれました。イワナ達は雪解け水と一緒に流れてくる川虫を飽食しているらしく、どれもお腹が太い魚体です。
知らないうちに後輩に後ろ姿を撮影されておりました。撮影した理由を聞くと、奥様への言い訳に使うとの事です。私の写真が一体何の『言い訳』になるのか、とても不思議でしたが、大人の対応で敢えて究明は避けました。
今日の釣果です。粒揃いの雪代イワナが釣れてまいりました。千曲川の龍神さまに御礼申し上げた次第です。
まだ時間が早かったので佐久穂町筆岩地区の本流を釣ってみました。深瀬で約1時間も粘り、やっとポッチャリヤマメが一匹だけ釣れてまいりました。サイズは7寸程ですが、まだ本流にヤマメが居てくれたんだと嬉しくなった次第です。
筆岩地区に有る大きな岩山です。太古にプレートが隆起し、其の岩壁に千曲川の激流を受けていたのだろうと推測致しします。現在の佐久穂町には国土地理院がアラートを出す活断層は存在せず、更に日本有数の晴天率を誇る地域となります。つまり、大地を切り裂く様な大地震は起こらずに安全で有り、常に太陽神である天照大神の御神威を受けている天に愛された場所なのです。
私は此の場所が居心地が良く、此の岩山の下を流れる小沢で何時も魚の処理を行っております。晴れた春の空を背景にそびえ立つ岩山に本日も神々しさを覚えた次第です。
来る4月14日は亡き我が妻の命日となります。当日は月曜日なので、明日の13日にお墓参りをする予定なのです。帰りに妻が好きだったチーズケーキを購入し、墓前に供えようなどと色々考えながら更科への帰路につきました。