季節は夏真っ盛り、オマケに水が落ちて餌釣り師には厳しい頃合いです。今年は長梅雨だった事も有り、少し前まで夏空の木曽での釣りに憧れておりましたが、最近は『一雨潤千山』にもある一雨の激しいヤツが恋しくて堪りません。
秋桜の花は『もう時期終わりだよ』の合図であり、私の世代は此の歌に弱いです。
中学生の頃、近所の釣り名人のおじさんに『夏だから大きいヤツは夜に餌を食べるてるぞ お月さんが明るい夜だと特にだ だから朝薄暗いうちに食いしん坊のヤツを狙え』と教えて貰った事があります。おじちゃんの言葉を思い出して本日は朝一発のチャンスに向いていると思われる場所を入渓ポイントに致しました。深い淵や大岩を配した流れの上か下に瀬がある場所です。今年は大水が出ましたから支流に昇ってると言う考え方もございますが私はデカイのは未だ本流だと判断しました。でも正直な処『食いしん坊』のいる所が分かったら苦労は要らないですね!
巴淵の信号近くに橋が有り、直下は深い淵となっており大物の住処です。
その上は荒瀬になっております。その瀬に野上川と砂ケ瀬川が合流しており魚影の濃い区間です。薄暗いうちに懐中電灯で転びながらポイントに立ったのは良いのですが、振り込んでも全く目印が見えません!
仕方ないからドカッと石の上に座り込んで少し待ちました。やがて川底の石が少しだけ見える様になったのでポイントでも無い近い緩い瀬に試しに振り込んでみました。流石に近いので今度は辛うじて見えます。しかし流れている目印が途中で消えました!『ん?』と竿を立てるとイキナリ強い引きです! 流れている目印が見えなくなったのではなく、アタリだったんだ! スピード感抜群で瀬を駆け回る暴れ様なのでアマゴとわかりましたが強烈です! 大分下流まで引きずられましたがタモ入れ出来ました。38cmの婚姻色が出た雄アマゴです。思わず天を仰ぎ、木曽川の竜神さまに手を合わせました。まだイケる気がいたしましたので少し上の野上川の流れ込み下の瀬を流しました。流心の真下で押さえ込むアタリが有り、またもや強烈なファイトです。此処は足場が悪いので弱気になったらバラしてしまうので最初からグイグイ竿をためました! 3度タモ入れを失敗して4度目で無事キャッチ致しました。今度はメスの37cm雌アマゴでした。もう此の二匹で充分ですので竿を仕舞いました。
野趣溢れる魚体ですが鳥による傷も少し見受けられます。
しかし此処でトラブルが発生致しました。一緒に来て別のポイントを紹介した渓友のキーが紛失したのです。かなり長時間探しましたが発見される気配は有りませんのでJAFに連絡してロックを外して貰い、日帰りのつもりでしたが泊まれる宿を探して予約し、その宿宛に渓友の奥様が午前中着の宅急便でスペアキーを送りました。お世話になっている先輩なので私も宿泊する事となりました。
天気はピーカンで釣れる気も釣る気も失せましたので一緒に来た渓友達と地元の氏神様にお礼参りに向かいました。8月15日に当プログ上でも紹介した国道沿いの南宮神社に仲間で再度参拝致しました。8月15日にアップした写真の中で『旭の滝』の流れ込む池に竜神さまのお顔が有ると読者の方ににコメントを頂いたので池の確認もしたかったのです。
拝殿前を流れる清流も前回同様に神々しく流れております。諏訪大社前宮の横を流れ下る水眼(すいが)の清流の様に由緒正しい神社には御神水が流れているんだと考えながら二礼二柏手一礼の手順でお詣り致しました。毎回の釣行の安全を守って頂いている事、現在我々が釣りが出来る事に対して心から御礼申し上げました。『旭の滝』が流れ込む池には落ち葉以外の物は無い事も確認出来ました。前回お姿を現された竜神さまには心から感謝の気持ちを込めて手を合わせました。
夕まずめは綺麗な魚を見たくて正沢川の上流に入り綺麗なヤマトイワナに遊んで頂きました。遊んでくれたイワナ君達は元気にお家にお帰り頂きました。
翌朝は私はお休みで渓友が私が大物アマゴを釣ったポイントに入りました。天候は曇りで何時迄も明るくならなかったと事です。岩の横を目印が通った時に手元までくるアタリが有って35cmの大物イワナを釣り上げました。