みすゞかる 信州の釣り人

体重0.14tの釣り師ですので目立つのが悩みです。 今までは写真を撮って釣行日誌としてましたが今後はブログとして趣味の歴史探索や刀剣も含めて綴ってみます。

寒中の更級へ再び帰郷

他の地域の方々は不思議に思うかも知れませんが、信州には寒中休みと言う休みが小学校などに有ります。余りにも寒いので学校が休みになるのです。今回の帰郷はそんな懐かしい寒中の真只中となりました。 金曜日の夜半に更級に到着し、翌朝は雪かきを致しまし…

趣味の話 郷里の陶器 松代焼 其の4

松代焼の唐木田窯さんへ昨年の夏に訪問し、数種類の作品を購入致しました。其の時にトルコブルー釉を使用した作品を始めて慧眼し、さながら海辺の砂浜に蒼い波が打ち寄せる様なコントラストに惚れ込んでしまったのです。此処で紹介するトルコブルー釉の作品…

その後の小笠原家

読者様から小笠原家のその後はどの様になったのかと言うコメントを頂きました。最終回は小笠原長秀が渚城で没したところで終っておりましたが、其の後の信濃守護職と小笠原家について物凄く簡単に御案内させて頂きます。確りご案内すると下手すれば今年いっ…

信濃国の戦乱 大塔合戦 その十一

大塔の古要害の小笠原軍を殲滅した信濃国人衆は全軍を持って小笠原長秀が立て籠もる塩崎城に向かいました。あの天下の坂西次郎長国を筆頭に名だたる武将達を討ち取ったのですから、さぞかし士気が上がった状態であっただろうと推測します。塩崎城攻城戦に対…

信濃国の戦乱 大塔合戦 その十

人は水さえ飲んでいれば何も食べなくても3週間程は生きていられると言われております。二柳城が坂西長国が立て籠った大塔の古要害だとしたら、城には必ず古井戸が有る筈です。また平地にあったとしても周囲は湿地帯だっと言われておりますので、水質は別とし…

暮レニ更級ニ帰府ス  

今年は長い一年でした。私が身を置く業界は世の中の情勢に大いに左右される仕事なので余計にそう思ったのかも知れません。そんな中で年末には職場を離れる予定の者が出てしまい、我が身の不徳を恥ずかしむる事しきりです。 赴任地の三重県松阪市を仕事が終わ…

信濃国の戦乱 大塔合戦 その九

大塔の古要害に立て篭もった小笠原軍を秋深まる信濃の寒風が襲っていたと思われます。水も食糧も無い状態での飢えと寒さは、籠城していた武人達に重くのしかかっていたであろうと推察致します。此れは世界的に見ても南北朝争乱時期頃から江戸時代初期に掛け…

信濃国の戦乱 大塔合戦 その八  

坂西長国の奮戦で一息ついた小笠原軍に対して、今度は村上満信の軍団と小笠原一族で有りながら国人側に着いた伴野氏や新羅三郎義光から続く名門の平賀氏、他にも田口氏の軍が襲いかかりました。 写真は残念ながら坂西長国では有りませんが、大塔合戦から170…

信濃国の戦乱 大塔合戦 その七

とうとう応永7年(1400年)9月3日に村上満信は善光寺の小笠原長秀に対して兵を挙げました。しめし合わせた国人衆も同じように兵を挙げたのです。信濃の有力な国人領主達が結束して新しく任命さらた守護に襲いかかる信濃国史上稀に見る大戦の始まりです。偉丈…

信濃国の戦乱 大塔合戦 その六

都をでた小笠原長秀は一族の大井光矩の元を訪れ、信濃統治の話し合いを行いました。また特別に有力国人である北信濃の村上満信には使者を送りました。そうして小笠原長秀は応永七年(1400年)の八月に信濃国府の後庁である善光寺に政務を行う為に入ったのです…

信濃国の戦乱 大塔合戦 その五

室町幕府は体制を新たにし、小笠原長秀を信濃守護にする事で国人領主達による土地の横領を阻止し、中央の意に沿う形に直そうと致しました。 『中央の意に沿う....』と書きましたが、再度国人領主と守護の相反する状況を簡単に御案内致します。元々国人領主と…

信濃国の戦乱 大塔合戦 その四

成長した室町幕府三代将軍の足利義満は、幕府の政権を安定させる為の戦略を進めて行きました。 足利義満公 Wikiより 当時の室町幕府の体制として管領が力を握っていたのですが、管領とは鎌倉幕府で言うところの執権と概ね同じです。義満は鎌倉幕府が執権北条…

師匠の死

四半世紀お付き合いし、木曽のアマゴ釣りを教えてくれた師匠が11月6日に他界してしまいました。尾崎廣丸師匠のご冥福を赤心からお祈り致します。 有りし日の親方 木曽で常宿としたのが旅館山水さんでした。通い始めて25年程経過しておりますが、師匠と仰ぐ親…

信濃国の戦乱 大塔合戦 その三

鎌倉幕府の北条一族が滅亡した後、新しい建武政権から小笠原貞宗が信濃守護に任命されました。小笠原貞宗は信濃国松尾荘(飯田市)に本拠が有り、同時代に生きた『中先代の乱』の中心的存在である諏訪頼重とは領地が隣のだけに争いが絶えませんでした。 小笠原…

信濃国の戦乱 大塔合戦 その二

前回は簡単に大塔合戦の前段階における世の中の状況について簡単に御案させて頂きました。今回は信濃に入って来た守護側である小笠原氏について書きたいと思います。小笠原氏は源平合戦から戊辰戦争までを生き抜いて華族に列せられ、尚且つ現在まで其の血脈…

信濃国の戦乱 大塔合戦 その一

拙文になってしまう事を承知で今回ご紹介するのは、室町時代の応永年間(1394〜1428)に善光寺平で繰り広げられた大塔合戦と言う戦いです。千曲川と犀川の合流する善光寺平は交通の要所でもある為に往古より激しい大戦が何回か行われました。幼少の頃に観世流…

趣味の話 郷土の陶器 松代焼 其の3

夏に訪問した松代焼の窯元である唐木田陶苑さんの青いトルコブルー釉作品が頭から離れずにおりました。加えて二代目である唐木田伊三男氏の誠実な人柄にも心打たれておりました。創る作品は違えども刀鍛冶で幕末の名工山浦真雄も『刀工の人格、天理が造刀に…

30年目の永年勤続表彰

私の入社は平成4年の事でした。父は『お前は本社が日本橋に有る会社に勤めろ』と私に常々話しておりましたので、私は大学から東京に出て、其のまま本社が日本橋に有る会社に就職致しました。見知らぬ土地である東京が嫌いで無くなったのは結婚して家族が出来…

次女懐剣用桐箱が仕上る

一昨年の事ですが、本年一月に行われた次女の成人式用に短い短刀を手に入れました。そして後に懐剣に合わせた拵え(外装)を誂えたのでした。懐剣の作者は大正から昭和初期まで活躍した堀井秀明刀匠です。 堀井刀匠は連合艦隊旗艦三笠の大砲の鉄材を『卸鉄』の…

最終釣行 木曽のイワナ釣り

先週は台風接近の中を更科から松阪まで戻りましたが、途中の車窓からは木曽川が良く見えました。思わず木曽福島で降りたくなる衝動を抑えながら窓に張り付いて外を食い入る様に睨んでいる姿を思い返すと、さぞかし滑稽であったと思われます。今期も最終釣行…

告別式と法事の合間のキノコ採り

母親は中山道六十九次にある江戸から数えて二十六番目の宿場で有る芦田宿周辺の生まれであり、家の近くに地元では有名な笠取峠が有ります。峠沿いの松並み木は県の指定天然記念物となっており、賑わった当時の風情が感じられる私の好きな場所のひとつとなっ…

加賀の友人からの頂き物

石川県金沢市に住む釣友よりの頂き物をご紹介したいと思います。其の釣友は20年を越す知己で刀剣などの文化もこよなく愛し、地元の白山白姫神社を信仰する私より大分年上の大先輩です。 かなり前に私の作った渓流釣りの餌箱を進呈した事があるのですが、未だ…

夏草や兵どもが夢の跡

題名にした句は御存知のように松尾芭蕉が奥州平泉で詠んだ名句です。奥州藤原氏三代の栄華の終焉と義経の死に思い意を馳せて詠んだと伝わります。 今回は高校時代に通っていた道沿いから少し入った場所に有った古い城跡について、改めて今夏に訪ねた時に感じ…

木曽川 アマゴ釣り 不思議な夢

最近は朝方の暑さが少しだけ和らいで来ました。ホームグランドである木曽川上流では、渓魚達が少しづつ秋に向けて動いている時期ではないかと考えて釣りに出かけました。 季節的な事も有りますが、今回は大物一発勝負では無く、塩焼きサイズで良いのでアマゴ…

趣味の話 郷土の陶器 松代焼 其の2

帰郷中の8月15日に長野市信州新町のジンギスカン街道沿いにある『むさしやジンギスカンに 』に家族で向かいました。信州では何処のスーパーにも袋入りの『むさしやジンギスカン』が売っております。味付ジンギスカングランプリと言う豪の羊肉生産者団体が主…

夏休み 千曲川でイワナ釣り 渇水と恵の雨

久しぶりに千曲川水系にまいりました。意地悪なもので雨が降らなくて超渇水が続いていたみたいです。ところが有難い事に朝方に少し雨が降ってくれました。水嵩が増える迄とはいきませんが、千曲川の龍神さまが降らして頂いた雨だと思います。 小鬼百合が綺麗…

夏休み 帰省と迎え盆の準備

今年は夏休みを8月11日から8月16日迄の6日間に渡って取らせて頂く事になりました。更級を起点に釣りざんまいと行きたいのですが、我が家には家訓が存在しているのです。先祖が残した覚書の他にも簡易な口伝で伝わっている事柄も幾つが存在致します。口伝の一…

木曽川 イワナとアマゴ釣り

今年で3年目の何処にも寄らない単独釣行(感染回避の為)は結構大変でして、家に帰ってから諸々の準備が必要です。昨日も帰宅後にアタフタしながら洗濯物を終え、お米を炊いて卵を焼いてウインナーを炒めてお弁当を2つ作りました。娘がテニス部時代に使ってい…

美し国の散策

昨年の10月から美し国(うましくに』と呼ばれている三重県に転任し、10ヶ月が経過しようとしておりますが、勤務地の松阪市から月一回の会議が行われる津市の往復のみで、他の場所を訪ねてみたりする事は致しませんでした。 ところが今回、部下の課長が急に尾…

とある信州の川での釣り 予想と違う!

最近の陽気はいよいよ夏本番になってまいりました。今回は木曽では無く年に一度と決めている河川へ向かう事と致しました。木曽とは水系が違いますがアマゴが泳ぐ河川です。松阪市から木曽まで3時間ですが、今回は更に1時間半ほど距離がありますので到着時…