みすゞかる 信州の釣り人

体重0.14tの釣り師ですので目立つのが悩みです。 今までは写真を撮って釣行日誌としてましたが今後はブログとして趣味の歴史探索や刀剣も含めて綴ってみます。

シーズンを終えて

私めの釣りにおける最初の師匠は観世流能楽師範である父親でした。更科を含む北信は宴席の中座の締めに『お慶びの杯』と言われる杯事が有り、謡(うたい)が必ず必要になり、能楽が盛んな土地柄なのです。更科では一様に『北信流』と言われております。
そんな父親が息子用に作ってくれた竿は二間(3.6m)程の竹の一本竿の元竿に細紐を巻き、竿先に蛇口を付けた竿でした。小学高低学年の私は嬉しくて嬉しくて近所の兄貴分達と近くの川に通いまくりました。真田毛鉤を使った『引き虫』と呼ばれる流し毛針釣りや冬場には千曲川本流の沈床の間に餌を入れて鯉や鮒を釣っておりました。更科辺りではアキヲ(ウケクチウグイ)と呼ばれている大物がおり、不意に私の竿に来た時も折れませんでした。最高の大物は50cmのドイツ鯉でタライで泥を吐かせて『鯉のあらい』に成って家族を楽しませてくれました。上田から更科辺りの千曲川本流には婚姻色が出たハヤとか鮎を料理して提供する『つけば小屋』が彼方此方に建って季節を知らせてくれます!私が近くで釣りをしていると漁師の人が河原ヨシを千切ってエラに通してお裾分けして貰った事がよく有り、今となっては懐かしい思い出です。

真田毛針
f:id:rcenci:20201003101135j:plain
変な話ですが前腕に力を入れると手が震えます。当時の兄貴分曰く、その微妙な振動が魚を誘うとの事でした。本当に釣れる毛針で子供の私でも簡単にビクが半分程満たされました。

渓流魚に目が向いたのは小学校5年生の時です。父親が竹ビクから尾っぽがはみ出た大イワナを2匹釣って来た時です。子供の私はビックリして、自分も連れて行って欲しいと懇願致しました。しばらくして一緒に連れて行って貰うと精悍な山のイワナが私の竿に掛かり、その野性的で綺麗な魚体にに魅了されてしまいました。其処から私の渓流釣りが始ってしまったのです。当時に於いて親子で山に入ると最初に山神様の祠に無事を祈願致しました。釣りが終わると帰りに山神様の祠にお礼詣りをして山を下りました。其れから40年ほど経ちますが、父もイワナ釣りの師匠も皆同様に天地自然の神に感謝と畏敬の念を抱く事をわたしに教えてくれました。

今年は其の神様を間近に感じる神社に思いがけず参拝致出来ました。詳しくは8月15日にアップした記事をご覧頂ければ幸いです。

本殿の横にある滝です 流れ落ちる神池の中に竜神様の御頭のようなモノが有るように見受けられます。
f:id:rcenci:20201003101207j:plain

次の釣行の時もしっかり釣れたので御礼詣りを致しました。一方渓友は不完全燃焼でしたので『どうか雨が降ります様に』と祈願致しますと13時頃から大雨となり、不思議にマズメ前には止みました。其の時に何気なく空模様を写した写真がコレです。

口髭をはやした大きな御顔をされた天の神様が口から雨雲を吐いてくれている様に感じました。渓友はその後に立派な魚が釣れたので再度2人でお礼詣りに伺いました。
f:id:rcenci:20201003101445j:plain

2回目に参拝した時に釣友達を写した写真です。滝の神様だと思われる古代人の髪型をした神がお出ましになったのでしょうか?
f:id:rcenci:20201003101537j:plain
f:id:rcenci:20201003101556j:plain
f:id:rcenci:20201003101619j:plain
f:id:rcenci:20201003101635j:plain

仮にただの偶然だと致しましても本当にご出現されたと致しましても私には有り難い事です。今後も精霊の土地である木曽川上流部を鎮護頂ける事と思います。また神社を管理している神職の方は勿論ですが、数代に渡り清掃や整備などを行なっている氏子の皆様方の日頃のお手間に感謝する次第です。

f:id:rcenci:20201003101649j:plain

竿納めの釣り

今年の釣りは最初は何時も通りでしたが、緊急事態宣言下で県をまたぐ釣行の自粛や長梅雨で川が氾濫するなど本当に色んな事が起こりました。一方で渓友達はみな怪我もなく事故もなく無事シーズンを終える事が出来ました。改めて山河を司る神々に感謝と畏敬の念を抱かずにはいられません。

最後の釣りは木曽川を選び、何時もお世話になっている宿に渓友と宿泊する事に致しました。今年は充分良い釣果に恵まれましたが、出来れば最後に綺麗なイワナとアマゴに会えたら幸いと言う思いでした。
f:id:rcenci:20200927133737j:plain

最初に入ったのは王滝川水系の支流です。金曜日の雨で水嵩が増して良い感じです。早速仕掛けを張り、細いミミズを房掛けして流してみました。小さく押さえ込む良いアタリが3投目で出ましたので合わせると結構な引きでワイルドなアマゴがタモに入りました。もうコレで正直充分です!
f:id:rcenci:20200927133741j:plain

泣き尺です
f:id:rcenci:20200927133744j:plain

続けて25cm強の背っ張りが来てくれました。木曽川竜神様に感謝致しました。後はイワナに遊んで貰い自己設定引数に到達致しましたので終了と致しました。
f:id:rcenci:20200927133747j:plain
f:id:rcenci:20200927133750j:plain

毎年アケビが出る場所に行ってみましたら今年もたわわに実っており少しだけ頂きました。実は自然の甘さで勿論美味しいのですが、紫色の皮は味噌油炒めで頂くと最高です。
f:id:rcenci:20200927133753j:plain

秋の木曽の山は色とりどりで本当に美しく座り込んで眺めておりました。アカフサスグリの実が沢山自生しておりましたが、地元の方がこんな山奥に植えたものでしょうか?甘酸っぱい実は果実酒にしてもジャムにしても美味しいです。
f:id:rcenci:20200927133755j:plain

田んぼの黄金色の稲は刈り取りが済んだところとそうでないところとございましたが、黄金色の田んぼは何とも山の緑と相まって綺麗です。
f:id:rcenci:20200927133759j:plain

夕マズメは支流に入り秋のイワナ釣りを楽しませて貰いました。
渓友と私の2人分の釣果です。
f:id:rcenci:20200927133802j:plain

夕飯を瓶ビールと中乗りさんを燗酒で頂きすっかり酔いが廻り布団に入ると屋根を叩く大きな雨音がしてまいりました。コレは明日の朝の釣りは遡上物が期待出来ると渓友と話して眠りに落ちました。
翌朝4時過ぎには目が覚めて私は支流の上流部、渓友は雨後の遡上物が狙える場所に入りました。私は家族分の魚は充分に釣れましたのでビクを持たないでポイントに入りました。しかし初っ端から見事なヤマトイワナの尺物が釣れました。シーズン最終日は全て逃す予定でしたので人間の手の体温で魚が火傷しない様に針を外してお帰り頂きました。宿に渓友が帰って来ましたら何やら高揚している様子!成果を聞くと大物が釣れたとの事!見せて貰ったら本当に見事な秋の木曽アマゴを釣っておりました。37cmの婚姻色が出た鼻曲がりの雄アマゴです!人生の先輩ですが私の御弟子さんでもあります。写真を撮って互いに喜び合いました。釣れない時も釣れる時も苦楽を共にした渓友のトロフィーは無常の喜びですね!釣りに対して真摯な取り組みが良い結果を出したのだと考えます。
f:id:rcenci:20200927133258j:plain

帰りに南宮神社に寄って本年渓友全てが無事にシーズンを終えた事に対して御礼の意味で参拝致しました。
f:id:rcenci:20200927133805j:plain
f:id:rcenci:20200927133808j:plain
f:id:rcenci:20200927133811j:plain

千曲川 イワナ釣り

今年の釣行も残すところ残り2回となり物悲しく感じる昨今です。本日も山に来てみると木々の葉も少しだけ色付いている感じで少し前までの猛暑が影を消して秋を感じますね! 

入渓路に遅咲きのたんぽぽが多く咲いてました! 我々の世代は松任谷由美さんの名曲を思い起こさせます。
f:id:rcenci:20200920101519j:plain

大きめの岩の間を鮮烈な渓水が流れ降る美しい流れです。
f:id:rcenci:20200920101525j:plain

朝方は霧がまいておりましたが晴れてまいりました。
f:id:rcenci:20200920101502j:plain

渇水でシシャモサイズの綺麗なイワナさんに御出迎えしてもらい、その後もシシャモさんが大乱舞し中々キープサイズが来てくれません! かなり遡行しましたがシシャモイワナのみでしたので此処は諦めました。
f:id:rcenci:20200920101506j:plain

車で移動して別のポイントに向かいました。昨年も入ったほんの少しだけ下流の小沢に入りましたら最初の深みで良いイワナが来てくれました。もうコレで満足と言いたい処ですが実際は足がツリそうでしたので終わりに致しました。
f:id:rcenci:20200920101509j:plain


ツリバナの赤い実が『くす玉』の様に割れて種が見えております。季節を感じられるのは山谷に分入る渓流釣り師の特権ですね! 彼方此方に黄色や赤い葉も見受けられ、渓流シーズンが残り少しである事を告げております。
f:id:rcenci:20200920101514j:plain

千曲川 イワナ釣り

シーズンが残り少しに成ると生湯を使った千曲川が恋しくなります。そろそろ暑さの全盛期を過ぎて朝晩が涼しくなり魚が移動し始めていると思われます。得意な川上村内の支流に入りたいのですが、川上村内の本支流は7〜8年前から瀕死の重傷に陥り、近年は釣り師が人っ子ひとり居なくなった処に昨年10月の台風で破壊された川と化し、例え数匹と言えども釣り上げるのは躊躇われますので本日も市場坂下の支流に入りました。
f:id:rcenci:20200913142846j:plain

何時もの様に車を止めた場所から下流に方向に少し歩いて、藪の中を体重と腕力を利用して強行突破し、全身葉っぱと蜘蛛の巣だらけになり入渓致しました。

渇水なのは覚悟しておりましたが、本当に渇水でポイントがポイントで無くなっております。しかし普段水量が多過ぎて探れないポイントはむしろ探り易いですね!
f:id:rcenci:20200913142954j:plain

此処で太い28cmが出てくれました
f:id:rcenci:20200913143012j:plain

美味しそうなヤマメも来てくれました
f:id:rcenci:20200913143031j:plain

自己規定の数まで釣れたので止めです。
f:id:rcenci:20200913143100j:plain

本日2回目の渓友も良型を釣り上げました。
f:id:rcenci:20200913143136j:plain
f:id:rcenci:20200913153958j:plain

すっかり満喫して地獄の退渓路を大汗かいて行軍している時に木の切り株に苔(粘菌?)が生えておりました。木漏れ日に照らされ神々しく光っておりました。
f:id:rcenci:20200913143205j:plain

渓友にイワナのホイル焼きを教えた処、出来上がった料理の写真を送って来ましたのでご披露致します。渓友は単身赴任で自炊しておりますのでフライパンを洗う必要が無いホイル焼きは便利な調理法で味も折り紙付きですね! 次はイワナご飯を伝授する予定です。
f:id:rcenci:20200913143333j:plain

木曽川 イワナ アマゴ釣り 支流に活路

私の感覚ですが渓流釣り師にとって8月は1年の中で1番早く終わってしまう一月だと思います。今週は本流の水が大分落ちている事を承知で木曽に向かいました。
話は変わりますが、世の中に目を向けてみると世界の2つの大国が大喧嘩しそうな状態です。春から継続する感染症が依然として猛威をふるっており、おまけに日本のリーダーが変わります。こんな時だからこそ『出来る時』に釣りだけでは無く、思い立った事をしておかないと一転して其れ処では無くなる可能性もありますね! 

暗いうちは18°で日中は30°を超えます。
f:id:rcenci:20200905212759j:plain

先々週は暗いうちに入渓して何度も岩とぶつかり稽古を致しましたが、ことごとく負けて足が青アザだらけでした。万難を廃して本日は明るくなってから川に降りましたが、余りの水の少なさに嫌な予感が致しました。案の定全くアタリが有りません! 少しムキになり2時間程アレやコレややりましたがイワシサイズのみでした。

作戦変更で支流に入りました。当然支流も水が少ないのですが普段白泡で見えないポイントも石の配置が丸見えでした。石の間に仕掛けを沈めると小気味良いアタリで美味しそうなサイズが釣れてまいりました。
f:id:rcenci:20200905212805j:plain
f:id:rcenci:20200905212738j:plain
f:id:rcenci:20200905212743j:plain

しかし何か物足りない感じです。同じ様なポイントを狙えば数は出ますが直ぐに自己制限引数に達してしまいますので寸止めで止めました。少し大きいのが釣りたいので落差のある支流の支流にある落ち込みをピンポイントで狙いに行きました。車を走らせて少し歩くと蜘蛛の巣が凄く、本日の入渓者は居ない様子です。早速仕掛けを投入すると即アタリが出て欲していた手応えが手に伝わり尺イワナが来てくれました。木曽の竜神様に手を合わせて御礼申し上げました。
f:id:rcenci:20200905212748j:plain
f:id:rcenci:20200905212754j:plain
渓友と合流し東屋のある親水公園に向かい、自前の昼ご飯を出して早めのお昼と致しました。釣り談議は尽きずに楽しいお昼ご飯となりました。その後は日陰に車を止めて仮眠して帰路に着きました。


閑話休題 
大学生の頃に父親に買って貰った10万円のシティーターボに乗って木曽に友人と通ってました。其の日も川虫を取ってから目指したポイントに入ると先行者がおりました。暫く見ていましたら其の釣り師の業前が余りにも美しく見惚れてしまいました。其処で静かに近づき挨拶をして見学をさせて貰いました。左腰に角度の着いたタモを差し、竿は細身の5〜6m程です。後で聞いてビックリしたのですが鯉竿との事でした。特徴は極小の重りを使い、二つ有る目印は鳥の羽の上半分を切ったモノの表裏に違う色を塗っているとの事でした。かなりバカを出した仕掛けを見事に振り込んではアマゴやイワナを釣り上げておりました。餌はヒラタを使っており、其の方曰くヒラタは形状が平べったいので魚が縦に加えても口の中で横になり、その角度の違いが糸に出て前後ろで違う色を付けた羽目印が半回転して色が変わり、変わった時に合わせるんだよ...と教えて貰いました。私は何度も後に挑戦してみましたが理屈は理解しても実技が伴わずに全くダメでした。私の見る前で竿を高く構えて頭上で『の』の字を書く様に振り込み、瞬く間に多くの魚を釣り上げた光景が脳裏に焼き付き、それ以来ずっと私の瀬釣りの手本となっております。しかし未だに氏の振り込みと流し方は全く真似出来ません。其の時より年月は経ちましたが、未だ其の人に並ぶ釣り師には御会いしておりません。お名前も聞かなかったのですが、物腰の柔らかい喋り方で若輩者の私如きに御教授を頂きました事、未だに感謝しております。

千曲川 イワナ釣り 渇水の巻

今週は由あって日曜日の釣行となりました。此処数回は木曽川の大アマゴ釣りに没頭しておりましたが、今回は日曜日の釣行なので帰りの渋滞を考慮すると、木曽よりは近い千曲川水系に向かいました。最近の猛暑で目的の川が減水している事は予め予想出来ました。
夏の南牧村は空が高く、本当に綺麗です。
f:id:rcenci:20200830180659j:plain

今日は海の口の少し細い支流に入りました。昔は下流に大物がおりましたが現在は見る影もございません。久しぶりなので入渓路をボサで見失ってしまい、止むを得ず強硬突破しました。川に出ましたら夜半の小雨のおかげで良い感じです。
f:id:rcenci:20200830180814j:plain

落ち込みの白泡の切れ目に投餌すると、小気味良いアタリが有り、良い引きでタモに治ったのは綺麗な28cmの雄イワナでした。良い魚に巡り合わせて頂いた事に対し、天を仰いで千曲川竜神様に御礼申し上げました。
f:id:rcenci:20200830180902j:plain

その後飽きない程度に良い型が竿を絞りました。提灯釣りは竿を畳む時のハラハラドキドキが特に楽しく感じます。
f:id:rcenci:20200830181001j:plain
f:id:rcenci:20200830181027j:plain
f:id:rcenci:20200830181055j:plain

あっと言う間に自己制限引数に達したので竿をしまいました。鹿の『ピィー』と言う鳴き声が最初から退渓するまで聞こえていたので鹿さんの休日を邪魔してしまったのかも知れません。
f:id:rcenci:20200830181121j:plain

帰りに水神様を祭る小海の湊神社に参拝して今日の感謝の気持ちを伝えました。
f:id:rcenci:20200830181145j:plain


追記
土曜日に渓友2人が木曽に向かいました。渓友がポイントの絞り難い王滝川で釣り上げた42cmのヤマト岩魚の写真が届いておりますのでご披露致します。
f:id:rcenci:20200830201517j:plain

もう家族より長い29年間のお付き合いで気心知れまくっており、私も自分の事の様に嬉しく思います。渓友にとっても自己最高記録のヤマトイワナであります。木曽川竜神様に心から感謝致します。

木曽川釣行 夜明け前の大物と渓友のトラブル

季節は夏真っ盛り、オマケに水が落ちて餌釣り師には厳しい頃合いです。今年は長梅雨だった事も有り、少し前まで夏空の木曽での釣りに憧れておりましたが、最近は『一雨潤千山』にもある一雨の激しいヤツが恋しくて堪りません。

秋桜の花は『もう時期終わりだよ』の合図であり、私の世代は此の歌に弱いです。
f:id:rcenci:20200823091621j:plain

中学生の頃、近所の釣り名人のおじさんに『夏だから大きいヤツは夜に餌を食べるてるぞ お月さんが明るい夜だと特にだ だから朝薄暗いうちに食いしん坊のヤツを狙え』と教えて貰った事があります。おじちゃんの言葉を思い出して本日は朝一発のチャンスに向いていると思われる場所を入渓ポイントに致しました。深い淵や大岩を配した流れの上か下に瀬がある場所です。今年は大水が出ましたから支流に昇ってると言う考え方もございますが私はデカイのは未だ本流だと判断しました。でも正直な処『食いしん坊』のいる所が分かったら苦労は要らないですね!

巴淵の信号近くに橋が有り、直下は深い淵となっており大物の住処です。
f:id:rcenci:20200823091629j:plain

その上は荒瀬になっております。その瀬に野上川と砂ケ瀬川が合流しており魚影の濃い区間です。薄暗いうちに懐中電灯で転びながらポイントに立ったのは良いのですが、振り込んでも全く目印が見えません! 
仕方ないからドカッと石の上に座り込んで少し待ちました。やがて川底の石が少しだけ見える様になったのでポイントでも無い近い緩い瀬に試しに振り込んでみました。流石に近いので今度は辛うじて見えます。しかし流れている目印が途中で消えました!『ん?』と竿を立てるとイキナリ強い引きです! 流れている目印が見えなくなったのではなく、アタリだったんだ! スピード感抜群で瀬を駆け回る暴れ様なのでアマゴとわかりましたが強烈です! 大分下流まで引きずられましたがタモ入れ出来ました。38cmの婚姻色が出た雄アマゴです。思わず天を仰ぎ、木曽川竜神さまに手を合わせました。まだイケる気がいたしましたので少し上の野上川の流れ込み下の瀬を流しました。流心の真下で押さえ込むアタリが有り、またもや強烈なファイトです。此処は足場が悪いので弱気になったらバラしてしまうので最初からグイグイ竿をためました! 3度タモ入れを失敗して4度目で無事キャッチ致しました。今度はメスの37cm雌アマゴでした。もう此の二匹で充分ですので竿を仕舞いました。

野趣溢れる魚体ですが鳥による傷も少し見受けられます。
f:id:rcenci:20200823091644j:plain

しかし此処でトラブルが発生致しました。一緒に来て別のポイントを紹介した渓友のキーが紛失したのです。かなり長時間探しましたが発見される気配は有りませんのでJAFに連絡してロックを外して貰い、日帰りのつもりでしたが泊まれる宿を探して予約し、その宿宛に渓友の奥様が午前中着の宅急便でスペアキーを送りました。お世話になっている先輩なので私も宿泊する事となりました。

天気はピーカンで釣れる気も釣る気も失せましたので一緒に来た渓友達と地元の氏神様にお礼参りに向かいました。8月15日に当プログ上でも紹介した国道沿いの南宮神社に仲間で再度参拝致しました。8月15日にアップした写真の中で『旭の滝』の流れ込む池に竜神さまのお顔が有ると読者の方ににコメントを頂いたので池の確認もしたかったのです。
f:id:rcenci:20200823091522j:plain
f:id:rcenci:20200823091625j:plain

拝殿前を流れる清流も前回同様に神々しく流れております。諏訪大社前宮の横を流れ下る水眼(すいが)の清流の様に由緒正しい神社には御神水が流れているんだと考えながら二礼二柏手一礼の手順でお詣り致しました。毎回の釣行の安全を守って頂いている事、現在我々が釣りが出来る事に対して心から御礼申し上げました。『旭の滝』が流れ込む池には落ち葉以外の物は無い事も確認出来ました。前回お姿を現された竜神さまには心から感謝の気持ちを込めて手を合わせました。

夕まずめは綺麗な魚を見たくて正沢川の上流に入り綺麗なヤマトイワナに遊んで頂きました。遊んでくれたイワナ君達は元気にお家にお帰り頂きました。f:id:rcenci:20200823091633j:plain

翌朝は私はお休みで渓友が私が大物アマゴを釣ったポイントに入りました。天候は曇りで何時迄も明るくならなかったと事です。岩の横を目印が通った時に手元までくるアタリが有って35cmの大物イワナを釣り上げました。
f:id:rcenci:20200823094135j:plain