みすゞかる 信州の釣り人

体重0.14tの釣り師ですので目立つのが悩みです。 今までは写真を撮って釣行日誌としてましたが今後はブログとして趣味の歴史探索や刀剣も含めて綴ってみます。

最終回も千曲川イワナ釣り

道志川のキャンプ場で行方不明に成っている7才の女の子が未だに見つかっておりません。お腹が減って寒さに震えている姿を思い浮かべると本当に胸が締め付けられます。例え整備されたキャンプ場でも近くに民家が有ったとしても、自然と隣接している場所には『何か』が有ったり、存在したりすると思います。ボランティアの男性が崖から滑落したと言う報道も目に致しました。兎に角一日も早く見つかってほしいと赤心よりお祈り致します。


令和元年の渓流釣り行ける日も本日が実質最後となります。会のメンバー6人で千曲川に向かいました。2週間と少しの間ですが雨が降っておらず遡上魚は動いてないと思います。支流の上流部の釣りがメンイとなると考え仲間4人には支流上流部のポイントを勧めました。

私は本流に入ってみました。場所は堰堤が備わっていて荒瀬もトロ瀬も有る高岩橋上流です。

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入渓点から直ぐのポイントでアタリが有りました。久しぶりの本流なので多少慌てましたが無事取り込めました。ジャスト尺のヤマメです! 千曲川龍神様に感謝です。堰堤まで行こうと思いましたが此れで満足致しましたので納竿です。一礼して退渓致しました。

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支流に入った仲間も其々綺麗な天然イワナが出てくれたとの事で安心いたしました。お昼ご飯の時には其々の釣果やポイントの話で何時も楽しい時間です。最後に今年のシーズンのお礼と納竿の儀式の為に湊神社の水神様に御礼にまいりました。お塩とお酒をお供えし今シーズン安全に釣行出来た事に対して心から御礼申し上げました。他にお父さんの私が土曜日に居なくて迷惑をかけた娘達と休日に安心して釣行出来る環境を創ってくれている素直で勤勉な会社の部下達にも心から感謝の念を抱きました。

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次週は歴史探索の旅に仲間4人で出かけます。

四度連続 千曲川 イワナ釣り

9月は三連休が二回有りましたので、アレコレ遠征を考えていたのですが諸般の事情で無理な事と成りました。日帰りでの釣行と考えると、やはり産湯をつかった千曲川にお世話になるのが一番得策と感じ今回も千曲川への釣行と成りました。黄金色の稲穂がお辞儀した田んぼに赤トンボが舞っており季節はすっかり秋です。『暑さ寒さも彼岸まで』と言われてますが、かつて彼岸に汲み上げる井戸水には霊力が有ると言われていたと以前釣行先で立ち寄った曹洞宗の古刹に於いて、住職に聞いた事がございます。そうなると全ての河川は元が清水なので、其処に泳ぐイワナにも霊力が宿るという意味ですね。今回はより強い霊力を求めて少し支流の上流に狙いを定めました(ごめんなさい、全くの自説ですので気にしないで下さい)。

大石川の入り慣れた場所から入渓し、釣り遡る事と致しました。少し進むと何時も良いヤマメの釣れる瀬の瀬肩にユラユラと泳ぐ尺クラスのイワナが目に入りました。見える魚は釣れ難いので、一流しか二流しで直ぐに諦めれば良いものを、アレやコレやで長時間攻めてしまいました。この時期特有ですが、全く見向きも致しません! 手の内を全て出し尽くした私は素直に降参致しました。そして対岸に行く為に其の瀬をザバザバ横切りました。イワナは一度は雲隠れで無くて石隠れ致しましたが、瀬を渡り切って上流に向かいながら、未練垂らしく振り向いてみると再び元の位置でユラユラしておりました。流石百戦錬磨の大石川のイワナです。情け無い事に集中力が途切れ、その後は食べ頃サイズが3匹のみで大石川を退渓致しました。

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霧雨も降っておりますし、睡眠不足で眠さも伴い、温泉でも浸かってスタコラ帰ろうと思いましたが、どうも消化不良です。会の先輩も第2ラウンドに同意頂き、此の川に入りました。

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早速入渓です! 写真から200m程進んだ場所に有る深瀬に何時も良型が着いておりますので其処に向かいました。昔の事ですが大猪とご対面し睨み合いをした川なので山刀を腰に指して釣り遡りました。トラックの板バネから削り出した厚重で刀身一尺二寸の業物です。予定のポイントよりだいぶ下流ですが、深い落ち込みとカケアガリを伴った適度なフトコロを有した場所が有りましたので探ってみました。小さいけど力強いアタリでお目当てのサイズが出てくれました。

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下流部に入った先輩も婚姻色の出た立派な尺ヤマメを釣り上げました。お見事です!

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それにしても今年は尺モノが数多く出てくれました。因みに昨年は3匹のみですので今年は自分でも驚いております。技術も道具選びも全く進化していないので、場所の読みが当たったのですね。頭の中で閃きを頂いた水神様と龍神様に心から感謝です。次回は最終釣行で竿納めです。

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三度連続 千曲川 イワナ釣り

98日〜99日にかけて関東を襲った台風15号で尊い命を失われた方のご冥福を心からお祈り致します。千葉でご不便な生活をされている多くの皆様の体調が危ぶまれます。屋根が破損した家などは地域の業者数が決まっているので、修理の日取りも定まっていない現状です。行政が打開策を考案し率先する必要があると思います。

 

土曜日に会社で近隣の支店の合同セミナーが有ったのですが、身内の結婚式が有って立科町に向かった都合で今回は日曜日の釣りとなりました。明日916日は敬老の日です。敬老の日国民の休日ですね、私も日頃なかなか行けない亡き妻の実家に泊まりでお世話になる予定です。お父さんとは当初からとても趣味が合って話が弾みます。お母さんは慈愛溢れ、手料理がとても美味しいです。正直に言うと信州の実家と同じ居心地です。釣りの話をしながらお父さんとお酒を飲むのが今から楽しみです。妻は居なくなりましたが、妻と一緒に成った事で、自分の親みたいな両親と巡り会えた事は、ひとえに妻のお陰だ思っております。お転婆娘も二人が居てくれて私は果報者です。そんな訳で日帰り釣行にて充分に楽しめる千曲川に向かいました。

 

今日も最近全く行ってない場所から入渓場所を選びました。杣添川が本流に合流する少し上に有る堰堤周辺に入りました。ひと昔前は立派なヤマメが差してきたポイントですが本日は如何でしょう。

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流れの払い出しには子ヤマメが全く居ません。払い出しを細かく区切って流しますがアタリは出ません。堰堤中程の急流のヨレでアタリが出て綺麗なイワナが釣れてまいりました。

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一番奥のカケアガリで鋭いアタリの後スピード感溢れる引きで太いヤマメが出ました。重かったので尺かと思いましたが26cm強でした。この堰堤と下の瀬で制限引数に達しましたので終わりに致しました。杣添川合流下の本流は絶賛護岸工事中です。今日入った此の堰堤も全くダメか?と思っていたので嬉しい釣果でした。ヘラブナみたいに丸いヤマメはこのポイントで良く出たタイプでしたが現在でも健在でした。千曲川龍神と地域の水神様に感謝です。

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帰り道とは逆ですが、久しぶりに大月川合流手前の国道沿いに鎮座する郷社諏訪神社にお参り致しました。神域には大小様々な祠が有りますが、きっと地域に散らばっていた神様を此処に一つに集めたのでしょう。祠一つひとつに神が宿りますのでご挨拶申し上げました。

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二週連続 千曲川イワナ釣り

今週も千曲川が気になりまして、仲間3人で千曲川に向かいました。朝方は気温が13度で汗かきの私が寒いくらいです。釣る場所は色々迷いましたが川上村に決めました。長距離遡行の意気地が無いもので金峰山川や梓川などの長い遡行を伴う川には触手が向きませんでした。街中ですが遡上ものを狙いでターゲットは黒沢川下流部です。埋沢出合迄に二人入り、沢好きな一人は高登谷沢に入りたいとの事で小川への合流点の橋に送りました。小川と言えば、15年ほど前だと思われますが上流部に入渓し、しばらく釣り登ると太い針金二本が川に対して垂直に張ってあります。左右ずっと伸びてますが、何だろう? と考えましたが、強行突破と致しました。理由は其処まで小型しか釣れてなかったので多少鼻息荒く、早く立派なサイズのイワナの顔が見たかったのです。季節は夏でウェーディングシューズに鳶職の方がお履きになるニッカポッカの様な化繊のズボン、膝下には脚絆のスタイルで遡行しておりました。若くて多少今より血の巡りの良いその頃の私は、その針金を跨ぎました!  その刹那です! 柔道二段の私が今迄食らったことがない事ですが、相手が繰り出した内股の刎ねあげる足が股間に炸裂した様な....いや足が跳ね上げながら爆発した様な.....此の世のモノではない衝撃がまいりました。そのまま薙ぎ倒されて転びました。何が起こったか理解出来ないまま川の流れに身を浸して居りましたが暫く考え、針金には動物よけの高圧電流が流れている事に気が付きました。此れならば鹿でも猪でも入れないな...,と感心すると同時に遊漁者に対しての配慮の無さに無性に腹が立ちました。誰もいない山の中で一人で大声で怒ってました。今から思うと甚だ滑稽です。此の場所はそれ以来入っておりません。 

さて黒沢川ですが昔はよく釣れましたけど今回は如何でしょうか。下流部に架かる橋より下に回り込み実釣開始です。めぼしいポイントに投餌致しますが、サッパリ釣れません。そうこうしている内に橋下の淵まで来てしまいました。カケ上がりから慎重に流しますがアブラハヤ君のオンパレードですフライにして食べるとアブラハヤは意外な美味しさなのですが今日はお呼びではありません。ムムム...,釣れても良い場所で釣れません。仕方ないので淵を巻いて上の瀬に挑みました。振り込んだ餌にゆらっと反応する魚体が確認できました!   淵や堰堤を登った魚が上の瀬で休む事は知ってますので、今度は錘を変えてより慎重に流しました。ククッとイワナ特有ののアタリに合わせるとフッキング致しました。ヨッシャ〜っと竿を強く立ててタメたら針がすっぽ抜けました。残念ですが気を取り直して釣り登ります。以後は全く生物反応が無くなりました。こうなると釣技は雑になるし遡行も雑になるし良いことは有りません。私のベストの腰の部分にはメッシュのポケットが付いており、其処にはシャリバテを防ぐ為にオニギリが2個入ってます。朝方にコンビニで購入致しましたが、現在はパッケージが付いたままホットケーキ状に圧縮されております。食べ易くなったと自分に言い聞かせ頂きました。昆布の良い味が致しました。結局ホットケーキ状オニギリ2個とお茶をペットボトル一本頂き確り休憩して再出発です。暫く行くと何でもない平瀬に左寄りに有る大きめな石の為か、石の前が少し深くなっているポイントが有りました。何気なく振り込むと流れ下る浮玉目印が岩の下の方に吸い込まれました。合わせると岩に張り付いた様に仕掛けを引っ張ったモノが出て来ません。??根掛かりか?と油断していたら凄いスピードで一気に浅瀬に出てまいりました。立派なイワナです!  竿をタメてしばらくやり取りしておりましたら流石に疲れが見えてまいりました。こうなったら釣り師の勝ちです。弱らせてランディングした魚は尺丁度のイワナでした。顎が気持ちしゃくれて!  背が張った雄イワナです。千曲川龍神様と水神様に御礼申し上げました。先週お参りした海ノ口湊神社の水神様である岡象女命(ミズハノメノミコト)が下手くそ釣り師の私に良い魚を釣らせてくれたかも知れません。

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今日は長い遡行が嫌で多少弱ぶっておりましたが、良い魚を見たら俄然元気に成りました。第2ラウンドを提案し、仲間の了承を得ました。場所は小川下流部です。二、三年前に工事が有って遡上が少なくなった感じと川上村を流れる本流自体の魚影の薄さも有って足が遠のいてました。高登谷沢に行った釣友に連絡したら『もう少し』との事なので二人で場所を移動して実釣開始です!  思い出しましたが小川下流部は昔からミミズが大物に効きます。最初の高い堰堤まで釣りましたら目当ての尺には届きませんでしたが、尾ビレの立派な良型が四つ釣れました。本日の晩の肴と背開きで一晩干して明日の朝食に焼いて頂きます。笑い話ですが職漁師であった私の師匠はイワナを食べる時に必ず、『おい、イワナはな、川に薬局が泳いでいる様なもんだから.滋養薬と同じだ』と教えて頂きました。正直『薬局』はどうか?と思いますが、本音で美味しいのですから困ったモンです。

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やはり産湯を使った千曲川は良い川です。釣りを教えてくれた私の父親と職漁師の師匠と渓友に感謝の気持ちを込めて手を合わせました。

餌箱制作の準備

信州の良き友人より古竹の端っこを切った材料を頂きました。1年前に切って倉庫に置いた材料との事です。友人は剣道の有段者で有りまして、竹刀を自作しております。柄と剣先を覆う皮も自分で切って自作しております。

流石に皮鍔だけは挑戦してもダメだった様です。しかし友人の竹刀を一度見せて貰った事がありますが、手持ちが良く、竹は綺麗に磨かれ美しい一品でした。此の材料は其の部品を作る為に裁断した余りです。

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先ずは皮を剥いて割れを確認してからの作業となります。師匠に昔教えて頂いた事ですが紅葉の葉を分厚い辞書に押花の様に保存しておくと、数年後にはペラペラの紅葉の葉と成り、漆に張り付きます。赤い紅葉もそのままペラペラに成りますよ! 今回は此れを塗り込むのも一興です。禁漁期まで枠の部分を仕上げたいものですが、どうなる事やらです。

千曲川 イワナ釣り

川上村から海ノ口に降りる市場坂上の温度計は18度です。市場坂を降りる前に川上村に右折する『市場』という信号があります。此の『市場』と言う信号周辺の事ですが、昔は馬の市がたっていたみたいです。名馬の望月駒を売りに来たのでしょうか? 信州は平安時代から御牧という牧が日本で一番多く、有名な名馬の産地でした。この辺りは古から名馬を求める人が多く訪れた事でしょう。そんな事を考えながら坂を下りました。

さて晩夏のイワナ釣りです。8月末頃になると、急に明るくなるのも遅くなりますね!   此の位の気温なら暑がりの私に取っても動き易い気候で助かります。早いもので今年の渓流釣りも残り数回と成りました。我儘な私は、自分の思う川に入り、悔いを残したく有りません。そんな理由でしばらく入って無い川に入ろうと思いました。23年前、下流部にブルドーザーが入り、良い落ち込みも、必ず魚が付く瀬も全て真っ平らと成った杣添川は如何かしら?  と考えました。ひと昔前の話ですが、本流合流から最初の2連堰堤は良い思いをした事が沢山ありました。さて本日は如何でしょう!

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堰堤一本に狙いを定め、平瀬をひたすら歩いて、最初の堰堤に到着しました。ところが余りの渓相の変化に少し戸惑いました。こういう時ほど基本通りに遡上魚が待機する場所を丁寧に狙います。私が魚ならこの辺りかな?  と考え投餌すると、良いアタリが来て魚の重みが手元に伝わりました。7寸程のイワナです。今度は左の巻き返しに入れると、ズシっと重いアタリです。強い引きで直ぐには水面に出て来てくれませんでしたが、しばらくのやり取りの末に太い尺超えイワナがタモに治りました。2回程ランディング失敗し、ヒヤヒヤ致しました。後で正確に計測すると尺一寸有り、太い雄の個体でした。だいぶバシャバシャやったので流石にアタリが遠のきました。其れならと連なっている上の堰堤に登りました。水通しの良い瀬を流すと静かに浮玉目印を消し込む大物のアタリです。すかさず合わせると凄いスピードで走り、結構なヒキです!  タモに治ったのは泣き尺のイワナでした。このポイントでは8寸を追加して終了です。

 

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しばらく来なかった支流ですが、流石に名川の杣添川ですね!
  晩夏の釣りを楽しませて頂きました。海ノ口の水神様と千曲川竜神様に感謝です。杣添川には『千ヶ滝』と言う大きな滝が有り、冬は凍って見事な景色ですよ。因みに滝壺ではキープサイズが釣れた事は有りませんが大物の気配は致します。今日はもう此れで満足です。

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八峰の湯で汗を流し、食事を致しました。此処は源泉掛け流し、食事はとっても美味しい、畳敷きの仮眠室有り、毛布と枕も有り.....など我々には有り難い事尽くしです。3時間程仮眠し帰路につきました。帰りに久しぶりに水神様への御礼とご挨拶を行う為に、前に此のブログでご紹介した海ノ口湊神社に寄りました。此の神社は建御名方命(たけみなかたのみこと、お諏訪様です)と日本を代表する水神様である美都波能女命(みずはのめのみこと)をお祀りしております。

 

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たまたま氏子の方が除草剤を散布に来ておりました。その方に我々は釣り人で、水神様にお参りに来た旨を伝えると、拝殿の扉を開いて頂けました。丁重にお礼を申し上げると、色々お話しを聞かせて頂けました。氏子が皆農家なので草の生える此の時期は、そのまま忙しい時期と重なり時間を創るのが大変であるとの事です。昨年の本殿補修は
650万の費用がかかったとの事です。忙しくても資金が嵩んでも氏神様を尊ぶ此のような方が居るので、我々が日頃無事に釣行出来ているお礼を参拝しに行く際、手入れの行き届いた神域に気持ちよく入る事が出来るのだと考えて心から敬服致しました。

直ぐ横には千曲川上流に訪れる釣り師は必ず詣でた方が良いと感じる魚類供養碑が有ります。此方も心を込めて手を合わせました。

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渓魚を育む山河に対して畏敬の念を次世代につなぐ

今週は親戚の家族と木曽で渓流釣りです。小学生の子供達も木曽での釣りはもう数回来ているので慣れたモノです。木曽は子供でも楽しめる『子供釣り場』なるものが有ります。本当に有り難い配慮であり、木曽川漁協様には頭が下がります。この辺りは近くにお住まいの方々も皆さん親切で、本当に居心地が良い土地柄です。私には第二の故郷の感覚がありますね。

 

さて集合は9時なので、その前に朝マズメをやろうと最近入って無い正沢川に入りました。

最近は石が砂に埋もれ、川虫が昔程育成出来ないのか? すっかり魚影が減りました。それでも良い思い出が沢山有る川なので入ってみました。七笑橋下の堰堤まで釣ろうと下の瀬に降りて釣りました。小気味好いアタリでイワナが釣れてまいりました。思えば此の川で波の読み方を勉強させて貰った事を思い出し、懐かしい時間を過ごしました。龍神様に感謝です!

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まだ時間が残っているので、久しぶりに砂ケ瀬川を遡上物狙いでやってみるかと考え、宮ノ越にむかって車を進めました。巴淵の信号を鳥居トンネル方向に向かって右折したところ、『義仲館』の大きなパネルの左に何やら黒いモコモコした物が動いているのが目に入り、車を止めました。おお〜!  久しぶりに見る熊さんです。立派な体格とまではまいりませんが、漆黒の毛なみに喉元に白い三日月状の白い毛がある月ノ輪熊です。

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しばし見とれてました。山神さまのお使いに会えるのは幸運です。友人と二人で様子を見ておりました。夏は山の食べ物が不足しているので里まで降りて来てたものと思われます。『早く山に帰れよ』と声を掛けたら『あ〜ん』と鳴いて林の方に去って行きました。砂ケ瀬川は降り口が少なく、攻撃性の強い熊さが来た場合、逃げ道が無いので万難を廃して止めました。

 

もう集合時間まで余り時間が無いので、待ち合わせ場所に向かいました。八沢川が国道をくぐるところに広いパーキングスペースがありますので其処で待ちました。残りの時間で少し下流を釣っていたら久しぶりにご対面の身内家族がまいりました。一年ぶりに会う子供達は確実に大きく成り、嬉しい対面でした。お父さんである〇行!  遠い道のりを有難う。お母さんであるマ〇カ殿!  早くからの子供達出立の準備など、お疲れ様でした。

さて出発です! 少し水量が多く楽しみです。道を歩き、蜂に刺されたら効く薬草やシシウドの花、山椒の木などを教えました。木曽五木が植樹されている場所もあります。さぁ実釣開始です!  釣り始めて最初の釣果はお兄ちゃんが出しました。流石6年生上手なモノです。2匹目は振込も合わせも取り込みも全て自分でやって見せて私を喜ばせてくれました。

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今度は小学3年生の妹です。自分の娘達の小さな頃を思い出しますね!   下流まで急ぎ、大物ポイントで見事に8寸の木曽アマゴを釣りました。おめでとう㊗️!

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その後は魚の下処理をして一緒に木曽に来た先輩二人と合流し、街道一の蕎麦屋さんだと私が思う『車屋』に向かいました。私は蕎麦にうるさい更科の出身ですが、本当に此処のお蕎麦は最高です。運転者が居たのでビールの後で銘酒『中乗りさん』を先輩と六合程飲んでいい気分です。食べ終わったら黒川沿いの日帰り温泉に入り、後は一睡もしていないのが効いたのか爆睡となり気が付いたら18時でした。夢の中で親戚一家が挨拶をしたのを覚えておりますが、酷い別れ方だと反省致しました。

 

今日も一日沢山良い事が有った釣り旅と成りました。懐かしい支流での釣り、山神様のお使いに出会えた事、久しぶりの身内一家との楽しい釣り、美味しいお蕎麦と美味しいお酒。そして話がついつい弾む釣友との交わり!  全て水神様のお導きです。水神様の祠が八沢川子供釣り場右岸にあります。小さな祠ですが詣でてみてはいかがでしょうか。

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八沢川と言えば国道より上に少し行ったところに水無神社が鎮座しております。弘安年間(元寇の2回目である弘安の役の有った年代)に飛騨一ノ宮水無神社が戦乱に巻き込まれ、木曽から飛騨へ大工仕事で行っていた惣助(そうすけ)・幸助(こうすけ)の兄弟は戦乱から御神体を守ろうとして、御神体を神輿に入れて、木曽へ向かいました。途中で追手に追い付かれそうになると、谷から神輿を落とし、直ぐに兄弟も谷底へ駆けつるなど艱難辛苦の末に無事に木曽まで御神体を乗せた神輿を運んだ逸話が残っております。現代でも夏祭りでは、その偉業を尊び100貫目もある白木の神輿を転がす勇壮なお祭りが行われてます。木曽人の意気込みが伝わる話しですね。御祭神は高照姫命(たかてるひめのみこと)で有り、大国主の娘、事代主神(えびすさん)の妹で有り、諏訪大社祭神の建御名方神の姉です。地域を守る産土神様ですので是非ご参拝をお勧め致します。